医学はそんなに偉いのか

SNSを読んでいると、2023年になってもなおマスクワクチンを信奉する者が、異教の者に対してお怒りの様子である。信奉者が信じているものには医学的根拠があり、反対する者の発言には医学的根拠がないと主張している。

 

医学は神秘あふれる人体を仮説に基づき部分的に観測して、推論を立てるものである。遺伝子が解明されている現在でも、人類が自分たちを観測できる事象なんてほんのわずかにすぎない。現にマネキンにウイルスを吹きかけて遮蔽できたと勘違いしてしまう学者が多数存在し、WHOに否定されても頑なに自説を曲げない。医学が常に真理なら、抗癌剤なんて100%効かなければならないのに、現実はそうではない。

 

ワクチンに慎重な者が説明に医学を用いている場合があるが、効果があるという学説と悪影響があるという学説を目の前にすると、比較衡量しようという科学者の立場を捨て、人類としてウイルスに対抗したほうが幸せなのだという先入観が先に立ってしまう。信じるものは救われるという宗教である。

 

目の前でワクチン後遺症を発した人がいても、発症には医学的根拠がないと言う。実証学的には目の前で何かが起こっていればそれは真であるが、医学は実証学に優るという。

 

- スリに遭いました→いやいや、犯罪学的根拠はないですねえ。

- 殴られました→いやいや、物理学的根拠はないですねえ。医学的にも、殴られたという記憶には物的証拠がありませんよ。

 

そんなに学問は偉いのかね。起こっている現象に対する知覚よりも学問という名の推論が上回る根拠はなにか。そして、用いる学問が誤っていないか。

解決していない問題に対してこれからの行動や指針を決めるために平等に学問は使うべきであって、今起こっている後遺症という事象に学問を使うことを頑なに拒否するのはいかがなものか。