今の尾身さん、意外と常識人

2022年11月10日各社報道。
尾身会長が官邸に入ると報道陣が待ち構えていて、尾身さんだけがコメントするという宗教儀式が定番となっている。
例えばFNN。

「第8波」の流行に入りつつあるとの認識を示した上で、冬を迎えることから「換気がこれから重要になってくる」などと述べました。

あれ?
実は尾身さんは半年前辺りから洗脳が解けている。ワクチンについて何を岸田さんと話しているのかわからないが、報道陣の囲み取材ではマスクワクチン、マスクワクチン、自粛ロックダウン、自粛ロックダウンを強調しなくなっている。
そう、感冒予防は「換気」。

それだけです。

<もはや「手洗い」「うがい」ですらない>とまでは言わない。オミクロンの感染経路は飛沫感染ではないということでいいとは思うが、世の中、細菌・ウィルスは新型コロナだけではないので、清潔にしておくのは悪くない。また、オミクロン株は風邪に限りなく近づいているので、のどを洗っておくのは効果てきめんかはわからないが悪いことではないだろう。でもそれは個人の感冒対策。社会で行う対策は「換気」、それだけだ。個人に対して、

  • こわいぞこわいぞ
  • 頑張れ負けるな
  • 私たちもやっています
  • あなたも、どうかご協力ください

の類は

一切、いらない

いらないは言い過ぎかな。

意味がない。

だって、これまでも意味がなかったもん。意味ないじゃんって、前からずっと言っているのだが、誰も反論してくれないんだよね。困ったものだ。コロナ真理教のみなさんの中では「〇〇しなかったら」のホラーストーリーは8割おじさん西浦教授しか語ってはいけないルールになっているのだろうか。自粛派はみんな外しているということを検証するために、みんなで思い思いのことを言ってもらったらいいんだよね。
「ひとりひとりが頑張れば、みんなの力が合わさって、強固な敵も追い払える」という大東亜戦争への懐古主義はいい加減にしもらいたいんだよね。人間がマスクごときでは捕まえられないミクロの世界で起こっていることなのであって、人間が何かしたら災難が去るなんてことはないのである。
とりあえず大陸から来る黄砂やpm2.5とかでやってみてよ。黄砂の粒子はウィルスよりもはるかに大きい。コロナが人力で撃退できるなら、九州の空が黄色くなることはないですってば。

かつて高橋洋一さんが、緊急事態宣言は「気合いだ*1」と言ったが、市民は肩の力を抜いて聞き流すようになったので、もはや気合いもいらない。はやく新型コロナ前にすべて戻すべきである。

尾身さんが理事長を務めていた医療機関が蓄財した有価証券はどうなったのか。それが返還されたかどうかは知らない。ただし、昨今、言っていることをひとつずつ取り上げればそんなに変ではない。わたしの意見が気に入らない人でも尾身さんは大好きだと思うので、宗教に入信中の方は思い込みに頼らず尾身さんの話を聞くことから始めたらどうだろうか。

ただ、尾身さんが本当に言うべきなのは「今まで社会不安を増幅させて、すみませんでした」である。

エネルギーが高騰する今日、換気は暖房効率を下げる。熱交換をしながら換気を強める仕組みを広めるべきであるが、旅行飲食観光ワクチンに払う公金はあっても、そういうところまでは回らないみたい。燃料不足の冬が来るかもしれないと言っているのに「もう間に合わない」とか言っちゃうのかな。来年も再来年もその先も冬は来るから無駄になることはありえないんですけどね。
感染症専門医の人たちは政治家の前にしゃしゃり出ずに臨床に戻ってもらいたい。岸田さんには、しかるべき人を呼んで聞く力を発揮していただいたらいいと思うのだが、いつまで尾身さんなのだろう。

*1:精神的なものでしかないという高橋さんの比喩であって、高橋さん自身が気合いを入れろと言ったのではないので誤解がないように