JR有人窓口は、長時間営業を前提にしていたんじゃないのかね

全国でJRが徹底的に有人切符売り場を減らしにかかっている。
自動券売機やアプリケーションに誘導するのはいいのだけれど、払い戻しなどのすべての手続きには対応していない。
発券した切符にはQRコードをつけて、払い戻し対象になった切符をQRコードで読み取れば現金が返ってくるようにしてもらえないものだろうか。
あるいは、自動券売機に払い戻し機能を付けることもできそうなものだが、なぜやらないのだろうか。
そんなわけで、有人窓口は引き続き必要である。

さて、地域有数の大きな駅で、その日の営業を終了したみどりの窓口を見かけた。
まだ通勤客で混んでいる時間帯だった。
みどりの窓口の営業が時間短縮しているのは知っていたので、閉まっていたことはいいのだが、何か違和感を覚えた。
なんだろうと思って、その時には気づかなかった。
あとで気づいたのだが、営業時間が書いていなければ、本日営業終了のような告知が何も書かれていなかったのである。
シャッターが下ろされていたが、そのシャッターは無地だったのである。

想像ではあるが、JRとしても今のように急いで時間短縮を進める予定ではなかったのだろう。
初電から終電まで営業しているのであれば、わざわざ営業時間を掲出する必要はない。
シャッターは駅全体の営業が終了するときに使うものであって、利用者が通る時間帯に閉めることが想定されていなかったのではないか。
そして、JRは急に機械への移行を進めたが、そのJRが変化に対応できていないのである。
今日も営業が終わったぜ、閉めればいいや。ガラガラがっしゃーん。
果たしてそれでいいのか、ということだ。

もしわたしが利用者だったら何時までに行けばよかったのだろうか。
書いていないから、アプリかGoogleで調べるしかない。
現地まで行っているのに、スマホを使わなければいけないの?
駅員に聞けばいいと思ったそこのあなた、甘いですよ。
主要駅の有人改札はどこも大賑わいである。何しろ、改札口がたくさんあってもどんどん有人時間帯を減らしにかかっているからね。
御用聞き待ちの列に並ぶよりはスマホの方がはやいです。改札内からも改札外からも行列ができている。
特急が2時間遅れたら払い戻しというルールがあるが、あれは払い戻しをあきらめさせるためにやっているのではないかと勘繰りたくなる。

駅名を入れて、検索。
19時までか、なるほど。
・・・え、本当?
20時くらいまではやるもんじゃないの? いやいや、19時である。
たまたまその駅前に住んでいれば19時まででよい人が多いだろう。しかし、残業後に通勤電車で帰ってくる人は間に合わないかもしれない。近くの駅にみどりの窓口がない人も早めに行く必要がある。

無人窓口対応の「話せる指定席券売機」なるものが増えている。券売機から呼び出せるコールセンターの営業時間は20時である。
みどりの窓口がある大規模駅は19時まで。みどりの窓口がない駅は20時まで。あれ、逆転しているではないか。
本州会社でも大赤字を計上したことは把握しているが、あまりにも拙速でちぐはくではないか。
みどりの窓口がある大規模駅にも「話せる指定席販売機」を設置すべきではないか。

いつも混んでいるので、できれば窓口にはすいている時間帯に行きたいと思う。
しかし、そんな中で営業時間をさらに短くする。さらに混む。
スマホへの誘導が足りない?そういうことではない。
客が有人窓口を求めているのである。
有人窓口を閉めたいなら、この3つを先にやるべきである。

  • 運賃制度の簡素化(機械で買えないような買い方をそもそもやめる)
  • 払い戻しなど、有人窓口が必須の機能のオンライン移行
  • 郵送による払い戻し等の受付