JR東海の勝ち
2022年6月25日から、東海道新幹線のエクスプレス予約が九州新幹線で利用できるようになる。
東京から北海道はJR東日本が制したが、東京から鹿児島はJR東海・西日本連合が制することとなった。
UX(利用者体験)で比べれば、圧倒的にえきねっとよりもエクスプレス予約である。
のぞみ号なら「いつでもどこでも何度でも予約と予約変更ができるでしょ」という絶大な安心感がある。また、画面もわかりやすい。
えきねっとってどうだったっけ、と思い立ち、今、アプリを起動したが、長らく待たされるし、スタート画面ではやたらお知らせを載せるのがJR東日本の定番なのである。本日5月19日現在で言うと
お知らせ えきねっとを騙る偽メールにご注意を!
というおどろおどろしい文字が画面の上3分の1を占めているのだが、それはいらない。というか、もうメールに頼るのをやめませんかね。メール「でも」情報を受け取れるというのはいいが、そこにリンクを載せてアプリやWebサイトに誘導する仕組みは廃止すべきだと思う。そういった発想の展開ができないから迷惑メールがなくならない。「自分でお願いしないとメールは来ません」を原則にしてほしい。
JR東日本がITで成功したのは、実はSuicaだけである。PASMOというライバルと、ソニーがいたから成功したのであって、JR東日本や鉄道情報システムさんは何をしているのやら。
東京乗り換えでは飛行機が先行
日本航空が2023年から運賃制度を大幅に見直すそうである。やたらカタカナだらけの運賃種別はやめてほしいけれど、羽田発着の人にはあまり関係ない大きな変更がひとつある。地方から羽田を経由して他の地方に行く場合、現在は2区間乗る扱いになるが、見直し後は1区間分として航空券を発行するそうである。
一方、東北新幹線で東京に着いて東海道新幹線に乗り換えるとどうなるか。えきねっとで買ったきっぷでいったん改札外に出て、東海道新幹線の改札口に回ってエクスプレス予約で乗ることになる。
磁気乗車券であれば乗換改札口が使えるが、もうJR東日本はみどりの窓口だけではなく券売機すらやめたい勢いである。各駅に長距離きっぷが買える機械が1台しかない駅が都市部でも激増しているが、その機械が壊れたり、操作に慣れない人が専有して待たされるかもしれないと思うと、きっぷの当日受け取りなんて絶対ありえない。地元の駅での受け取りをあきらめて主要駅に行ったところで、券売機やみどりの窓口では待たされることが確実である。歩くのが苦でなければスマホ予約を習得した上で、遠回りだがいったん改札外に出るのがいいと思う。
羽田空港乗換であっても自動改札は通るのだけれど、わざわざ遠くに回ってくださいとか、券売機が少ないということはない。
上下分離というと、土地・設備の保有と運行の分離を指すけれど、発券と運行も分離したほうがいいと思われる。
飛行機も何でもいいわけではなく、空港から出たあとが微妙だ。高速バスの仕組みが空港ごと、バス会社ごとにばらばらである。お願いだから統一してほしいし、着陸後、地上を走行し、飛行機が完全に泊まる前に発券を完了できるようにしてほしい*1。
新幹線も飛行機も改善できるところがたくさんあるが、いろいろあって直っていない。完全ではないから競争のやりがいがあるのかもしれない。がんばっていただきたい。