相鉄・JR直通開業の準備不足

2019年11月30日に相鉄・JR直通運転が開始される。
相鉄線初の都心直通ともあって相模鉄道の広報は気合が感じられるが、JRの方は地味な案内で、ダイヤ改定のタイミングで埼京線を減便するという。
気になるのは定期券区間外乗車に関する周知だ。
相模鉄道の2019年9月6日のプレスリリースhttps://www.sotetsu.co.jp/media/2019/pressrelease/pdf/190906_01.pdfをよく読むと、新鮮開通後も従来通りの横浜経由の定期券を持っている場合、相鉄・JR直通線に乗って横浜を経由せずに両社をまたがって乗ると自動精算機を使わなければならないそうである。プレスリリースでは小さくしれっと書いてあって見落としそうである。最近になってJR他路線も含み中吊り広告で告知するようになったが、周知が足りないように思う。
f:id:o1y:20191204224130j:plain
新路線開業を派手にアピールしている割には、定期券区間はいったんそのままで試しに乗ってみようという客に対して冷たい仕打ちである。
改札での自動精算は2020年の春ごろだという。直通線の開業はずっと前に決まっていたし、運賃の認可は2月には下りているのにどうして1年以上もシステム改修に時間がかかるのだろうか。流出を危惧する小田急の策略だろうか(冗談だ)。
相鉄はこれまで直通を経験していない。今回、宇都宮、川越、上総一ノ宮、小田原などなどの、埼京線湘南新宿ライン総武線快速横須賀線を含む大規模ネットワークに組み込まれてしまったが、うまく運行できるだろうか。
ダイヤが乱れると、たぶん直通は早々にあきらめることになるだろう。JR横浜駅は現在台風被害にあった武蔵小杉駅に自動改札機を貸していて混んでいるそうだが、直通が止まると定期券利用客が有人改札に群がって大変なことになると思われる。
自動精算機、有人改札、あとはみどりの窓口削減などもそうだが、最近のJR東日本はできるだけ乗客を並ばせようという施策が多い。
大事な用事の時はあまり近寄りたくない路線になってしまった。