震災国債

わたしは賛成だが、民主党岡田幹事長は財政規律が失われるから反対なのだという。
千年に一度の自然災害、原爆投下以来の国難が起こっていると言われている。規律が失われて、国債が暴落して、1ドル200円になって、物価が2倍になったら困るのかもしれないが、だからどうした、と言いたい。平時だったらとんでもないことだが、国難に対処しなければならないのである。首都圏が停電に苦しんでいる時点で何でもありではないか。
財政規律というものがどれだけ大切なものなのだろうか。原発の圧力容器のような取扱いである。日銀は壊れると言っているが、高橋洋一教授は大丈夫と言っている。
義捐金は街頭のボランティアや芸能人が集めているが、今のところ公平に配る手段がないらしいではないか。それなら、仮設住宅ではなく、公営マンションを千棟建てます*1くらいの勢いで今すぐ投入しなければいけないのではないか。国会で与野党強調して議論するのもいいが、議論を待たずに「特に了承を得ていませんが、政府紙幣を刷って各県知事に1兆ずつ配っちゃいましたが、何か?」というくらいのスピード感が必要である。いつできるかわからない「高台から海沿いに通勤」構想よりよほど感謝されるだろう。
国債増発の副作用はもしあるのであればその時考える問題である。財務大臣を経験しているならやり方を知っているだろう。
今すぐ、数十万人の避難民が食べていかれる産業を興さなければならない。誰かが避難民を雇ってやる、というのでは経済は回らない。首相は瓦礫の除去くらいしか雇用してくれない。工業や漁業を捨ててみんなで建設業にシフトするというのはおかしい。
さて、議員たちは些末な議論に終始している。子ども手当の分を被災地へ向かわせようとする野党の主張もおかしい。子ども手当より効果的な政府支出があるのならそれを主張していただきたいが、日本はもともとデフレで苦しんでいたはずである。被災地以外に配られるはずだったお金を巻き上げる手法よりは、新たな歳出でなければならない。数十兆の歳出が必要なのに、たかだか数兆で争っているのがおかしい(金銭感覚が麻痺してきた)。
国債ではなくて復興税を主張する議員は、それならぜひ国債を出すよう働きかけてもらいたい。国会論議不要。内閣の決断があればすぐに出せる。本来は長期国債にすべきだが、この際、短期つなぎ国債でよい。なぜなら、未だ実現していない与野党強調を実現し、復興税を国会で通す自信があるのだろうから。税制法案が通ったら国債を償却すればいい。復興税も1ヶ月あれば通す? 増税対象を決めるのに1年かかるような気がするが、もし本当ならそれまでの1箇月間のために国債を出してほしい。1週間で通す? それなら6日間のために国債を出してほしい。

一番確実な方法で、今すぐ、である

国債を出した後、復興税法案が通らなかったら困る? え、通す自信がないの?? それなら復興税でやるなんて二度と言わないことだ。確証はないが成立に向けて努力する? やる気だけ見せてもらっても意味がない。今すぐやって。
増税派は、財政規律が失われるというような抽象的な表現を用いてごまかさないでほしい。どうなってしまうから反対なのか具体的経済事象を示して反対してくれなければ理解できない。普天間国外移転や、二酸化炭素25%削減などと大胆なことが言える政権なのだから、言ってしまえ。

*1:団地でなくてもいいけど