インフレ

もう右肩上がりの時代は終わったからということだけを理由に、給料が上がらないとか節約に努めろとか家は買うなとかそのような論調が目立つ。しかし、インフレは永遠に来ないということになったのだろうか。
民主党政権の誕生は小泉政権のときには誰も想定していなかったわけで、これからインフレが来るということも勝手に想定から外してはいけないと思う。積極財政論者が政権を取る可能性は、小泉政権時代の野党転落の可能性よりは十分に高い。
家を買うと、借金に縛られて身動きが取れなくなるという。それは確かにリスクである。ただし、インフレ局面では借家に戻ることと住み続けることを選択できる。借家住まいの人は値段が上がって不動産購入を選択するのは極めて困難になる。バブルの時はみんながこのことを理解していたが、今は誰も教えてくれない。
不況対策のマネー本は、昔の幻想を捨てよと言っておきながら、近視眼的で未来を断定しすぎである。
わたしは、財政破綻回避のためにハイパーインフレ政策になるか、世界のどこかで大規模な戦争が起こって秩序が再構築されるか*1のどちらかだと思う。

*1:日本が戦争を仕掛けるという意味ではない