TRAIN TVをなぜやるの

JR東日本が、車内のモニターを使って無声のバラエティ番組を流している。

お金を出して有名芸能人が出演するショート番組を用意しているが、本来は料金を取って広告を流したかったはずだ。

申し訳ないけど、自分のスマートフォンで好きなものを見る方が楽しい。

広告が集まらないようだ。

わたしは都会に育ったので、地方に行くと広告の少なさにびっくりした。今は都心を走る路線でも鉄道会社の広告ばかりのことがある。

ドア近くのシールやポスターはかろうじてあるが、網戸の上はスカスカ。
今なお元気なのはアルコール、書籍、自由診療の医療関係、そして季節モノ(例えば春なら塾や予備校)。週刊誌の広告はかなり減った。
紙の広告が不振なら、映像広告も厳しい。

網棚部分にディスプレイを連続で並べている最新型車両はまだ広告が打たれているようだが、山手線、横須賀線総武快速線などに限られる。ディスプレイがやや小さい旧型仕様の中央線、総武線はTRAIN TVだけ流しているように見える。

乗客は好きな音楽を聴いたり、好きなニュースを見たり、本を読んだり、チャットをしたりしたいのであって、パソコンモニター程度の画像映像には見向きもしない。
手も動かせないほどの激しい混雑はなくなったので、週刊誌の中吊り広告を飽きるまで何度も読まされるといった体験は過去のものである。

鉄道会社の広告部門は無理やり乗客に広告を見せようとするだろうか。
新幹線で無理やりかつこっそりスマートフォンにコンテンツを出そうと企てたが、批判を浴びて実験をやめてしまった。
品川駅高輪口通路に連続する大型ディスプレイも、使い方を誤り逆宣伝になっている企業もあった。
次は何かな。
騒音や光害の撒き散らしに走るのはやめてほしい。

こうしている間も悩んでいる企画担当がたくさんいるのだろう。異動中くらいそっとしておいてほしい。