コワーキングスペースを選ぶ

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都度料金を払って、数百円、数千円と課金しているうちはいいのだが、月額払いでコスパよく使いたいと思ったら、真剣に場所選びをしなければならない。
会社に通うなら拠点を選べないけれど、都会に住んでいればコワーキングスペースには豊富な選択肢がある。

住宅を借りるときには、外れ物件を引かないようにしなければならない。
不動産業者に騙されず、自分が譲れないところはしっかり確かめなければならない。

個人がコワーキングスペースを借りる場合は敷金礼金まではかからない。
それでも、契約書の手交、口座振替の登録など、それなりに手続きが発生するので、通い始めてから後悔がない物件を選びたいものだ。

気に入った近所のスペースを常に使う場合もあるだろうが、客先に行ったり、副業をしたり、出張をしたりする場合は同じブランドの他拠点も使えるようなサービスを選ぶといいだろう。
以下は、全拠点が利用できるプランに加入した人から聞いた話だが、多拠点展開しているブランドの場合、3種類ある。

このうち、提携先は相互乗り入れ先なのでサービスが異なって当たり前だ。
ただ、コワーキングスペースフランチャイズマクドナルドや吉野家のようにどこも同じサービスとなるように徹底されているわけではない。
さらに、同じ直営であっても地区によって利用者の民度さえも異なる。

同じブランドだから、別拠点でも同じようなサービスを「使える場合もある」くらいに考えた方がよい。
家の最寄りの拠点が気に入らなくて、電車で少し遠いところに行くということも場合によってはあり得る。

後悔しそうなコワーキングスペースの見分け方

掲示を見つける

あれもだめ、これもだめ、とやたら貼り紙が多い拠点は、社会人の常識も守れない人がたくさんいるということだ。
ある拠点には、会員の後ろについていき、テールゲート(共連れ)して無断入場する者がいるそうだ。
無銭飲食ならぬ無銭滞在だ。
トイレに行くときくらい貴重品を机に置いていってもいいかなと思いそうなものだが、こういう拠点だとお茶を汲みに行くだけでも貴重品を片付けないとこわいかもしれない。

利用者向けに掲示板を置いているところもあるが、民度が下がるとドアやら壁やらあらゆる所に貼られるようになる。

いまどきマスクの強要はいいのではないかと思うけれど、まだ貼り紙が残っていたりする。
そういう掲示に運営側が無頓着なのか。あるいは、会員に潔癖症が残っているのか。
通い始めたら息が詰まりそうだと感じたら、避けた方がいい。

トイレを見る

荒れている拠点には、トイレにもたくさんの掲示が貼ってあるし、とても汚れている。
トイレが雑居ビルの共用スペースにある場合は、いったん出場しなければいけないし、会員以外もトイレに入ってくる。
いったん出場が必ずしもだめだということではないが、要注意である。
あと、おなかが緩い人は、個室がいつも埋まっている拠点は選ぶべきではない。

備品が荒れている

コワーキングスペースでは飲み物は無料で飲めることが多いが、そこが整頓されているかどうか。
仕事や勉強しに来ているのに、なぜ紙コップをまき散らす必要があるのか理解できない。

ごみ箱があふれていないか確かめる

月曜日の朝に行ってみよう。
土日の間に掃除がされないのは仕方がないけれど、金曜午後から月曜朝まで毎週食べ物の空き容器が大量に捨てられていたら虫がわく。
見回りが来ないことをいいことに、誰かが定宿にしているかもしれない。
そういうことはネットカフェに行ってやってほしい。
無人で運営されている拠点だと、どうしても紙コップなどのごみがあふれがちである。
せめて会員に見せないようにと月曜朝の掃除を強化している拠点はある。
ごみ箱の種類が複数ある場合は、ごみがあふれがちなので増やしたものと思われる。
ごみの回収が後手に回っているとはいえ、実際にあふれてしまっているよりはましである。

カフェスペースで聞く

コーヒーメーカーのそばで仕事をすればお茶くみが楽かもしれない。
でも、思っていることはみんな同じである。
そして、水回りは音が出やすいので、音が出る作業も比較的制限をかけられていない。
ある拠点は、みんながみんな、カフェスペースでリモート会議をやっている。
集まっている人通しで何か議論でもしているのかと思ったら、みんなそれぞれ遠隔で出ている会議の合成が、ひとつの会議のように聞こえていたにすぎない。
交通の便がよくて、人口密度が高い拠点では、静かに作業をすることは望めない。
飴でさえも禁止にして静かさを維持している席も設けられていることが多いが、カフェの声が聞こえてしまう。
ドアがあっても開けっ放しか、通行人が多いので開けっ放しの状態になってしまう。

水のストックを見る

業務用のボトルで水が届けられている場合、水道水ではなくミネラルウォーターが飲めることになっている。
これは料金に含まれているのに、飲みたいときに飲めないのは困る。
あと、給水機が壊れていて、やたら飲まないで捨てられる水が多い拠点もある。

床やテーブルの汚れを見つける

嫁の掃除をいびる姑になったつもりで、汚れやほこりがないか、あちこち見てみよう。

あとは、駅から近いか、コンビニが近いか、においや音など、気に入らない所がないか、あっても許せるかどうかを考えて決めたらいいだろう。

下見に行くと、運営の方が館内を説明してくれる。
しかし、見てほしいところしか見せないようにトークが洗練されているのは不動産業者と同じである。
だから、都度払いで何回か試しに利用して、ひとりでじっくりと見学してみるとよい。