JR東日本 - オフピーク定期券を買う（１）

2023年3月18日、東京近郊の電車特定区間でオフピーク定期券の発売開始。

バリアフリー対策費徴収に伴う運賃値上げと引き換えである。
普段は定期券を使って通勤することはないのだが、全国どこにいてもモバイルSuicaで購入できるのでこの記事を書くために購入してみることにする。

ルールを確認

JR東日本のサイトを見るのが一番正確だが、長くて読むのが大変である。

オフピーク定期券の購入可否

いくつか特殊事例があるが、代表的な判定基準は次の2つ。
適用区間外を含むとオフピーク定期券にすることができない
JR線＋他社線の連絡定期券はオフピーク定期券にすることができる

ピーク時間帯の判定

在来線のオフピーク定期券設定区間の他、相模鉄道、東京地下鉄、東京臨海高速鉄道、東武鉄道の一部路線*1の自動改札でピーク時間帯の判定を行う
上り下りは関係ない。
入場前の交通機関が遅れた場合の保証はない。
判定時にNGだった場合にICカード料金が発生するものであって、判定が行われなければ定期券として使用できる。
1回の朝通勤に複数回自動改札入場が発生する場合は、JR線の利用が終わらない限り、その都度判定が行われる。
判定を行っているかどうかは、JR東日本の自動改札であれば改札機にあるディスプレイで確認できる。
12/30,31,1/1,2,3は判定しない。

このルールを適用すると、オフピーク判定がどうなるのかわかりにくい事例がいくつか考えられる。

オフピーク定期券設定区間内からピーク時間に乗った場合は定期券として利用できず、全額普通ICカード料金を引き落とし
オフピーク定期券設定区間外からピーク時間に乗った場合は定期券区間内は定期券として利用でき、定期券区間外分のICカード料金を引き落とし
乗り換えなどのためにピーク区間内に途中出場し再入場した場合は再入場した駅のピーク時間帯で再判定
朝、他社線からJR線に乗り換える場合、他社線に入場する改札で判定する
朝、JR線から他社線に乗り換える場合、もうJR線には乗らないので判定しない
大宮駅など、新幹線改札ではピーク時間の判定しない

オフピーク時間帯を確認

JR東日本によると、Googleで「オフピーク定期券　ピーク時間帯検索」を検索するそうである。

「オフピーク定期券」をキーワードにすると

「オフピーク定期券発売中！ - JR東日本」というタイトルのサイトが候補に出てくる。

「オフピーク定期券　ピーク時間帯検索」をキーワードにしても

「オフピーク定期券発売中！ - JR東日本」というタイトルのサイトが候補に出てくる。

ただ、微妙にURLが異なり、後者の候補をクリックすると、「オフピーク定期券ピーク時間帯検索」というページにたどり着く。
JR東日本の受託業者さんはWebページのタイトルの使い方を理解していないらしい。
Googleが気を利かせて「オフピーク定期券」をキーワードにした時に「各駅のピーク時間帯を確認する」というリンクを追加で設置している。

「オフピーク定期券ピーク時間帯検索」ページで、通常は朝出勤するときの乗車駅を探す。

ページにない場合はその駅ではオフピーク定期券を利用できない。
見つけた場合は6時台から8時台の時間帯が駅ごとに掲載されているので、通勤時間にかぶっていないかどうかを確認する。
正直なところ、その時間帯をピーク時間帯に設定するなら、前後の時間をもう少し増発したらどうかと思う区間も見受けられる。
つまり、オフピークに協力する通勤客に早めの移動を強いた上に長時間立ちっぱなし通勤を強いるのはどうかと思うのである。
コロナ禍騒ぎが終わって収益が回復してきたら考えてほしい。

オフピークポイントサービスと適用駅が微妙に異なる

例えば、千代田線の綾瀬駅は、JR常磐線としてオフピーク定期券設定区間であるが、オフピークポイントサービスの対象ではない*2。
単にどの会社が駅施設を管理しているかどうかという鉄道会社側の都合である。
隣の亀有～金町の住民が迷惑乗り入れによる運賃差別の是正を求めて裁判を始めたが、駅差別がますます広がる。
仕組みが複雑すぎる。みどりの窓口や駅有人改札では混乱が予想される。
JR東日本の社員は仕方がないけれど、他社管理駅では他社社員がクレームを受けなければならない。
制度はシンプルに設計してほしい。