ぴったり字幕の復活を望む

ニュースの字幕が遅れる

 NHKでテレビニュースを字幕付きで見ると、冒頭で生字幕放送という断り書きが入る。映像や音声に対して字幕が遅れる。
 民放のニュースになると映像にもともと全員向けの字幕が入っているため、それを補うように字幕放送をつけるとさらに遅れる。
 遅れないようにすることはできないのか。

ぴったり字幕

www6.nhk.or.jp
 NHKは、音声と字幕を合わせる技術を持っている。聴覚が通常と異なる人も同時に情報を得ることができる。しかし、パラリンピックなどをやっている間だけの期間限定サービスで、継続できていない。
 時差放送中に緊急地震速報が出た時は生放送に切り替える必要があるが、NHKはわかっていてその準備もできている。

 通常の放送で毎回やるのがそんなに大変なのだろうか。
 もともと地上波放送がアナログからデジタルに変わった時から、リアルタイム放送ではなくなっている。テレビで時報を打たなくなって久しい。遅れているものををさらに数秒遅らせるだけなのにそんなに大変なのだろうか。
 正直なところ、緊急地震速報Yahoo!といい勝負である。携帯キャリアの緊急地震速報は時々鳴らなかったりするが、揺れてから調べるのであればYahoo!アプリから通知をもらった方がテレビをつけるよりも早いかもしれない。
 それなのに、ほとんど生にこだわるのはなぜか。ほとんど生からほぼ生に変わったところで、視聴者は何も気にしない。
 そういえば新聞も号外を止めないしね。報道の伝統工芸化だね。「安倍元首相撃たれ死亡」は、主要各紙で一言一句揃えたのはなぜかね。

テレビにしかできないことをしてほしい

 ネットにしかできないことをテレビはすべきである。ほぼ生の音声に字幕をつけるのはネットニュースにはまだできない。差別化できるポイントがあるのに、生かそうとしない。民放はコストが問題なんだったら仕方がないが、NHKはやるべきなのではないか。ネット側ができるようになるのは時間の問題なので、あえてやろうとしないのか。
 スポーツ中継では選手の息遣いやボールの飛ぶ音、観客や監督の声などを拾い、迫力ある映像と合わせて臨場感を視聴者に届けるべきなのに、アナウンサーの絶叫と過剰な字幕でかき消す。今時は過剰情報がよい人はスマホのリアル中継を見るのではないか。殺菌しすぎて風味が落ちた牛乳を売るようなもので、余計なことはしないでほしい。