OPPO Reno3 A

有名タレントを起用したテレビCM、MVNOを通じた破格の価格設定で本気の売り込みをかけるオッポ。なぜReno3スペースAなのかはわからないが、スポンサーに忖度しない個人的評価をまとめる。

デュアルSIMデュアルVoLTE 

楽天MNOは住んでいる地域でそこそこ快適に使えているが、このまま快適であり続ける保証はない。人口カバー率が増えたらauとのローミングを打ち切られるという噂もあるし、総務省からたびたび行政指導を受けているので、不確定要素が多い。

エリア内では無制限定額というのはありがたいし、1年無料の期間が過ぎても使い続けようかなと思っているところ。すると、楽天より前に使っていた他社契約も捨てるわけにいかず、データ容量の小さいプランに乗り換えて続けている。

ただ、2台持ちは充電が面倒である。そこでいい端末はないかなと思って探していた。

Reno3 Aは、1 SIM(nano) + 1 micro SDカードまたは2 SIM(nano)が可能である。もちろんデータ通信は同時に使えないが、音声回線は同時待受できるし、片方のSIMで音声通話をしながらもう片方のSIMでデータ通信をすることも可能。

電池のもちは同時待受ではあってもそれほど気にならない。使いはじめのうちは、持ち歩いてWebブラウザなどを使っていても1日は余裕。

Color OS

ネットの掲示板で一番噂になっているのは、Color OSとAndroidとの違いの話。画面下のホームボタンの両隣に位置するキーが入れ替わっている件については、設定でAndroidと同じにできる。設定画面はオリジナルのUIであるが、いつも使うものではないのでAndroidと若干異なっていても気にしない。時計のウィジェットが標準では時と分が縦に並んでいて違和感があるが、これも変更可能だ*1

壁紙に採用される風景写真はきれいだし、飽きが来ない。

これまでの国産メーカーのカスタマイズなら許せるが中国のOSは不安と思う人がもしいたとしても、今のところはファーウェイと違って証拠がない。気になるなら中国以外の国のセキュリティソフトで監視したらいいのではないか。

Reno3 Aは、Android 10に対応したColor OS 7.1が搭載されている。より新しいReno 4は7.2になっているが、7.2へのアップグレードは2020年9月現在提供されていない。

Color OS 6を7にアップグレードする話はないようだが、大手他社は最近OSのメジャーアップデートを提供しているので、ひとつかふたつくらいは上げてほしいものだ。どうなるだろうか。

問題なのはGoogle純正設定をいじれないところ。

これもネットの掲示板で見たが、SHARP端末からケーブルをつなげて移行したところ、夜間モードが解除できなくなったという悩みを持つ人がいるという。なんだそれ、と思っていたら自分もそれに該当することがわかった。日の出を迎えると画面が茶色くなってしまい、色味の強弱を制御することすらできない。Color OSにもアイケアモードという類似の設定があるが、それを有効にするとさらに茶色みが増してしまう。

SHARP端末は常時茶色を維持してくれたし、昼夜問わず若干ブルーライトを絞った設定を好んでいたが、OPPOに引き継がれた設定ではロック画面は白いまま。認証入力などにおいて上にかぶせる画面でも茶色が解除される。ずっと茶色であれば気にならないが、たまに白く戻ると気になってしまう。昼になればまた白に戻り、日没を迎えると茶色くなってまた思い出す。

SHARP端末では目の健康を考えて導入したが、自分の意思で導入したときはいいけれど、勝手に導入されて解除できないのは不満が残る。

わたしの場合はSHARPの端末の画面が割れてしまい、画面に入ったひびの間から旧端末の設定をいちいち確かめるのが面倒だったからケーブル移行を選んだ、というか、Pixelシリーズを初めて使ったあたりからUSBケーブルで新旧端末をつなぐだけで移行が済んでしまうのは便利だなと実感し、それ以外の方法で移行することは思いつかなかった。

しかし、よくない設定を引き継ぐ可能性が捨てきれないので、面倒であるが昔のようにひとつひとつ手でインストールする方がいいと思う。

茶色の解決法として、例えば18:00アイケア有効、18:01アイケア解除のような設定で1分だけ我慢して回避している人もいるようだが、わたしの端末にはちっとも効かなかった。初期インストールをし直すというのが唯一の根本解決策のようであるが、おサイフケータイを移行しつくした後だったのでひび割れ端末におサイフケータイを戻して復活するのは面倒なのでやめた。おサイフケータイを使うサービスの数をもう少し絞ろうと日々思っているのだがつい登録してしまう。2台持ちを止めたところではあるが、おサイフケータイ専用端末を作ったほうがいいかもしれない。メインの端末は調子が悪くなったらすぐに初期化できるようにしておくのが理想である。

次に端末を買って他社の端末に移行するときは、今度はColor OSの特殊設定が移行されてしまいそうな気がする。ケーブル移行は避けたほうがいいかもしれない。Googleはこの事態をどう認識しているのか。

NFC

楽天EdyモバイルSuica電子マネーnanaco」、iD、QUICPay、メルカリ、ANAスマートフォンSkipサービス、JALタッチ&ゴーサービス、モバイルdポイント、ヨドバシゴールドポイントカード、ローソンモバイルPontaは確認済。Google Pay非接触方式の登録もできている。たぶんモバイルPASMOWAONANAも大丈夫だろう。

鉄道系ICカード利用時の自動改札の感度はやや悪い。

マイナンバーカードの読み込みも問題ない。カメラの横にマークがあるが、ICチップは上の方だ。

おサイフケータイ全面対応は日本市場への本気度が伺える。

性能

ゲームをやるには少し重い。ただ、表面温度はそれほど熱くならない。そもそもヘビーゲーマー向けの端末ではない。

RAM 6GB、ROM 128GB、4,025mAhは普段使いであれば十分。動画や写真が多い人は、デュアルSIMを諦めるか、クラウドを使うようにすれば、保存容量で困ることはない。ちなみに、OPPO Cloudはまだ利用者登録もしていない。

内側のカメラによる画面の切り込みは、同社の旧型端末に比べれば小さくなっている。

バイブレーションは何か他の機種と比べているわけではないが強めだと感じる。

認証

 顔認証、指紋認証ともに良好だ。わずらわしさを感じたことはない。

起動

OPPO公式サイトのColor OSの説明を読むと、起動時間短縮15%とある。しかし、今どきの端末にしては起動時間が長い。

メーカー製ソフトウェア

OS以外は利用を強制させるアプリケーションはない。「天気」というソフトウェアは、これを書きながら開いてみたところ、起動直後は2日前の昼にいた地点の地名が表示され、次に同じ日の夕方いた地点の地名に変わった。少し置いてGPSから取り寄せたであろう現在地の地名に変わった。どこまで個人情報を溜めているのだろうか。ちなみにGoogleも細かい行動履歴を収集しているので、アメリカなのか、中国なのか、その両方なのかの違いである。日本の通産省がOS振興を放棄したのが悪いのだから、気にしても仕方がない。

安定性

ブラウザが時々固まるようになったが、アプリを入れすぎたせいかもしれない、というか、その可能性の方が高いのでもう少し検証が必要。

ボディー

イヤホンジャックは下。持ちながらイヤホンを使うときにイヤホンジャックが下にあると個人的には少し邪魔だと思う。 カラーバリエーションは、ブラックとホワイトがある。ホワイトは白と水色のグラデーションが好印象。

カバー

端末買い替え時に保護フィルムを探すのが一苦労だったが、箱を開けたときから画面にフィルムが貼られた状態になっているのはすばらしい。わざと継続利用に向かない「いかにも輸送時だけです」という保護シールを貼るメーカーは中国メーカーを見習ってほしい。また、軟質プラスチック製の保護カバーも最初から同梱されている。ちょっと高級な千数百円するフィルムを買い、フィルム貼り付けサービスで依頼すると結構な出費と時間ロスになる。工場でフィルムを貼る手間は変わらないのだから、最初から日常使いできるフィルムを貼って出荷してほしい。

わたしは、家電製品を買うときは売り場に消耗品があるか確かめよ、と人にアドバイスしていた。*2

しかし、一般論として、携帯電話のアクセサリー売り場が最近元気がない。通販の方が選びやすいし、新規購入時の同時買い需要がなくなっていくのだなと思った。

保護カバーをつける風習がなかったが、せっかくもらったので初めてつけてみることにした。保護カバーを付けると、台に固定された充電端子に突き刺すタイプの充電台が使えないことを知らなかった。SHARPのロボクルの形が気に入ってSHARP製端末以外向けにもロボクルを買い増しして使っていたが、SHARP端末を壊し、2台持ちを止めたため、一気に2つのロボクルが不要になった。充電端子はカバーの厚みの分だけ長めに作って欲しい。

購入経路

一部の携帯電話会社が値下げをしているが、デュアルSIM端末でSIMロックはどうなっているのと思ったので、一番安いと思ったとある会社は見送った。個人的には通販サイトのポイントキャンペーンの日に購入したら結構割引率でいけた。携帯電話会社からよりも、SIMフリー端末の方が到着が早い気がする。ただ、これを書いた時点(2020年9月)では、SIMフリーよりも携帯電話会社で買ったほうが1万円くらい安いかもしれない。

修理

他社と同様、集荷サービスなどを用意している。家にいながら修理を依頼できるのは便利。OPPOに限らず、情報を削除してから送ってくださいとされているのはどのサービスも同じであるが、電源が入らなかったり、画面のヒビがひどかったりしたら削除もできない。また、宅配業者がキャッシュレスを推進している中、代引は引き続き現金だというのも納得がいかない。宅配業者がキャッシュレス手数料をとりすぎなのか、非対応の下請け業者に依頼しなければならない地方がまだまだ多いせいではないか。

個人情報が詰まったスマートフォンなので修理中もそばにいたいという方がいるだろうが、持ち込みの場合は札幌、仙台、東京(2箇所)、横浜、大阪、広島となる。

 感想

今のところ、大きな不満はない。5G までのつなぎだろうか。

さて、Androidユーザーはこの先どこに行けばいいのだろうか。

- Google Pixel

- 国内大手系 (外資になったSHARPも含む)

- 中華系

一時期、国内ベンチャー端末も使っていたが、サポートやソフトウェアアップデートでは体力不足を感じた。中華系は国内系を駆逐する元気があるが、どこまで本気なのか。また、米中経済対立や、サイバーセキュリティリスクもまったくないわけではない。

*1:ロック画面の時計はまだ変更方法を調べていない

*2:浄水器や空気清浄機だったら、新品を買うときに「替えのフィルターも同時にください」と言うべきで、この一言に店員があたふたし始めたら買わずに帰った方がいいかもしれない。ひげ剃りの替刃は交換するときに品番を確認するのがとても面倒なので、新規購入時に店員に探してもらうのが一番楽だ。そして、そのときに在庫がない店は信用してはならない。売りっぱなしにしようという方針だからだ。