抗ウィルス薬とワクチン

風邪というのは正体がわからないか、しっかり調べたらわかるかもしれないが人類がきちんと調べていない病原体によって引き起こされる感冒と理解していた。というわけで、インフルエンザを風邪の一種と捉える人は少なく、かかった場合には治療薬というのはないので暖かくして寝ているのが一番であると。
その風邪の病原体のひとつにコロナウィルスというものがあることは以前から知られていたが、普段は健康な人であれば症状が重くならないから治療薬というのは開発されてこなかったと。今回のCOVID-19は、感染力や致命率が若干高いので治療薬の開発が進んでいると聞いている。
今回、風邪の一種である新型コロナウィルス症候群に対して治療薬が開発されるのであれば、今後は風邪に対して治療薬が開発されるようになるのだろうか。
確か、新型インフルエンザが騒ぎになっていたころは、抗ウィルス薬が開発されて出回ったものの、耐性ウィルスが現れるので結局のところいたちごっこになると聞いたことがある。
人類全体としては、新しく出たウィルスに対して抗ウィルス薬を開発してもしなくても、ウィルスに対する戦いは止まないので、やはり暖かくして寝ているのが一番だというのが結論になりそうである。ただ、もしわたしが他の病気との合併症の恐れがあり、今すぐ特効薬が欲しい立場になったら同じことを言えるのだろうか、と思うと難しい問題だなと思う。
薬が効かない風邪なるものが出て、毎年のように冬になるとロックダウンになる。薬が効かないウィルスが暑さにも耐性を持ってしまい、一年中、金持ち以外は外出できなくなる。人類はそういう世の中を作り出せるようになってしまった。2020年のコロナウィルスだって武漢の市場の隣にあった施設から出たものという説があるが、どこの国や宗教、ゲリラ組織が次はばらまくようになるかもしれない。
病気を根絶するには、治療薬の普及だけでは不十分で、ワクチンが必要である。風邪は、みんなでかかってみんなに広めることでやがてみんなが免疫を持つようになって沈静化する。
煙を出すたばこも、排気ガスを出す車も、酔っぱらいをつくる酒も、自分の欲望を優先させて使い、その結果は周りに迷惑をかけるというシステムは同じ。自制しない人に対して「ウィルスをばらまくのは自己責任では済まず、社会にも迷惑をかけている」というロジックは理解できるが、コロナのような風邪で毎年のようにみんながピリピリしてしまったら社会は成り立たないと思う。COVID-19も最初は11月だったようなので、今の勢いで騒いでいたら、今年はクリスマスも年末年始も景気を盛り上げていくことができない。Amazonだけが大盛況で、街の店は全部倒産して小売業界の人はみんなAmazonの倉庫で働かなければならなくなる。
ロックダウンの根拠は医療の崩壊阻止なので、オンライン診療や自動検診ができる体制を整えていく。それができたら、毎年少しずつみんなが感染して少しずつ抗体を持つというシステムにしていかないと人類の発展は難しいのだろうなと思う。