多機能トイレ

公共施設にあった身体障碍者用トイレは、おむつ交換台などがついて「だれでもトイレ」「多機能トイレ」などと呼ばれている。
出入り口には大きな扉がついていて、最近のものは電動になっている。内側の開閉スイッチはドアのそばについていて、誤ってトイレから出た後に内側の開閉スイッチを使って扉を閉めてしまうことがあるようである。すると、内側からロックがかかり、外から開けられない。
施設管理者は30分経ったら自動でロックが解除されるように設定したり、「閉めるときには外側のスイッチを使ってください」と書かれた注意書きを貼ったりしている。車いすの人にはドアの近くにスイッチがあると便利なのかもしれない(想像)。そして車いすでトイレから出た後に、いすから乗り出して内側のスイッチを押すことはなかったのかもしれない。しかし、内側のスイッチを健常者が使うことは想像していなかったのかもしれない。
トイレはいろいろなメーカーが作っているが、どのメーカーのものも電動スイッチはドアのそばの壁と決まっている。ドアより少し奥まったところにスイッチを設置するメーカーはないようである。
扉のそばにスイッチをつけるというのは何かの規制で決まっているのだろうか。どういうルールか知らないが、使い方を誤りやすいということは製品として人にやさしくないと思う。
どうしても扉のそばがよければ、

 外側から見えない場所にスイッチをつければ間違えないはずだ

扉に戸袋があるのであれば戸袋につければいい。扉が部屋の内側にスライドするタイプであれば、扉の内側にスイッチをつければいい。なぜ外から操作しやすい位置に取り付けるのか。
電動ではない扉の鍵は必ず扉自身についている。よって、扉についていて何の問題もないはずだ。以前の大型スイッチだと、強くたたかれて扉が壊れやすいかもしれない。しかし、最近のスイッチは手をかざすなど、非接触のものが少なくない。