駆け込み乗車

夜中にエレベーターに乗ろうとしたらドアが閉まりかけていたので、閉まるドアに手を入れて入ったらエレベーターから「駆け込み乗車はおやめ下さい」と怒られてしまった。ごめんなさい。
始業直前やお昼休み、学校や会社のエレベーターは大変混み合うが、次まで待てずに駆け込み乗車をしてくる人がいる。1時間にちょうど6往復するエレベーターがあったとすると、往復の所要時間は平均10分だが、ひとりでも、1回でも駆け込み乗車をするとこのエレベーターは6往復できなくなってしまう。後から来る人を開ボタンを押して待ってあげる人がいるが、他の階で待っている人や数分後に乗る人のことを考えていない。余計な親切はせず、エレベーターが動いている時間を長くする方がみんなの待ち時間を減らすことになる。わたしは一見冷たい人に見えるかもしれないが、みんなのことを考えて積極的に「閉」ボタンを押すようにしている。ドアのそばで待っていないのために、ドアのそばで待たされている人を待たす方がよくない。
朝のラッシュも同じ。2分間隔でダイヤを組んでいるのに、駆け込み乗車や特定の乗車口への集中により、発車が30秒遅れると、1時間あたり30本走らせるダイヤでも24本しか発車できない。駅に来る人の数が変わらないとすれば、6本分窮屈になるか、入場規制により乗れないことになる。時間が来たら発車できるよう鉄道会社は工夫を凝らしているがなかなか妙案は見つからない。
今のところ、混んでいる駅にたくさんの係員を配置して、発車を妨げる乗客を直接制止し、そばで注意するのが効果的のようである。ワイドドア、発車ベル音の変更はあまり効果がないとされたり、効果ありとされたり、鉄道会社によって異なるが、地味に実施されている。降り口の滞留については、階段やエスカレーターの増設も有効だが、場所とスペースが必要なのでなかなか進まない。
ホームドアの設置は、駆け込み乗車の客がいると再開閉に時間がかかるため遅延しやすくなる。けがをしないけれど耐久性の高い材質にして、ホームドアは問答無用で閉めてしまうのがいいのではないか。最新の通勤車輌のドアは問答無用で閉めてもちょっと開いてまた閉まるようになっている。そしてペナルティーとして高い警告音を出すのはどうだろうか。実際、ひとりしかいなかったけれど、駆け込み乗車はおやめ下さいって言われて、わたし、エレベーターに謝ってしまいましたよ。