車線減少

都会には、ただでさえ交通量が多いのに、道幅が狭くなるところが多々ある。首都高速では、ETCの普及により料金所渋滞が減り、交通集中渋滞は

  • 合流・分岐一体型ジャンクション (浜崎橋、熊野町など)
  • 車線減少 (上り両国、9号線上り箱崎環状線内回り江戸橋付近など)

が二大原因となっている。この両方を併せ持つ中央環状線内回りの堀切ジャンクションは、最悪と言ってもよい。
そのうち、きょうは車線減少について。上記のような渋滞の名所だけでなく、毎晩各地で工事や事故処理が行われるため、発生場所数ではおそらく首位であろう。
車線減少場所が渋滞している場合、どのように合流するかは地域によって異なるという。東京の人は消滅する車線にいるのが心配で、本線となる車線にとにかく早く移りたがる。ところが、早めに割り込んでしまうと、そこより前は車がいないことになってしまい、渋滞に迷惑を受けていたはずの車が自ら道路の車両受け入れ性能を下げ、通過量を減らし、渋滞をひどくすることになってしまう。手前から入る人や合流寸前まで進む人がいると、本線側にも譲る人や拒む人が出てきて、いろいろな行動をとる人が出てくる。このとき、譲られる側と譲る側の気持ちがうまく合わないと、合流に時間がかかり、余計に車が詰まってしまう。教本に書いてある通り、合流はなるべく車線減少が始まる直前まで側線上を走ってから本線に入るべきである。低速で走っているならなおさらのことである。
ところが、このポリシーが車によって異なるから、特に全国各地から車が集まる東京・大阪は大混乱である。ナンバープレートを見て、名古屋から来た行楽客とわかればわかりやすいが、前を走っている人がそんな性格かを予想しながら走る想像力が求められる。
車線減少と似た現象を電車のホームから階段につながる場所で見かけることができる。最近はバリアフリー普及により、階段のスペースがエスカレーターやエレベーターのスペースになり、ますます階段が狭くなっている。電車がホームについて大量に人を吐き出したとき、利用客はどのように階段で譲り合っているか、いや、いかに譲り合わないかを観察してみるとなかなかおもしろい。

ただし、そこにいる人にとってはストレス以外の何物でもない。

階段の前には長い列ができることが多い。この列の後ろにつくべきか、つかないべきかは駅の構造や階段の位置によって異なる。始めて来た人や、マナー違反を承知で先を急ぐ人がいるとますます混乱する。これを分類してみるとおもしろいかもしれないが、図入りで説明しないと難しいと思うので、気が向いたらかいてみることにする。