三井アウトレットパーク入間

4月10日にオープンして3箇月。オープン当初はとても混んでいたようだが、ガソリン高騰で客足も鈍っていると考え、そろそろすいてきたかなと期待して行ってきた。
中央道から圏央道を通って入間ICへ。出口手前の本線上、左側の路肩に、アウトレットパークまで○○○○mという小さい看板を発見した。走行中には見えない大きさだったから、停車中に見るための表示なのだろう。つまり、オープン当初はここまで渋滞が続いていたということになる。3km以上前から駐車場待ちなんて、想像を絶する長さである。ただ、今回は本線は渋滞していなかった。
出口料金所を通過すると、国道16号の八王子(内回り)方面の出口に動かない車列ができていた。がらがらの外回り方面の出口に回避する車が出ると、その分だけ車列が進む。それ以外はほとんど進まない。
ようやく国道に出ると、1車線が入場待ち専用レーンになっている。「工業団地入口」という交差点で、左右から車が合流してくる。きっと、先ほどの分岐で車列を回避して遠回りしてきた車両もあるだろう。これでは車列が進まないはずだ。
ところが、信号を越えたらすぐにはけた。わたしが体験した渋滞の先頭はアウトレットパーク入間に隣接するコストコの駐車場入口だった。「アウトレットパークへお越しの方はこの先デース」と警備員が拡声器も使わず叫んでいるが、長い渋滞の車にはほとんど聞こえていない。
敷地内に入ると、全く止まることなく駐車場へ。1箇所に2人いる、手厚い誘導。構内には駐車場入口が複数あり、すばらしい設計だった・・・公道から敷地内への入口がひとつしかないことを除いては。
三井不動産は、東日本高速と協力し、SAにはパンフレットを置き、入間ICにも、アウトレットへの方向案内看板を設置している。ところが、国道16号線では誘導員もいないし看板もない。国道16号は2車線。片側1車線で入場待ちをするのではなく、アウトレットの客は右側車線を走れば全くほとんど渋滞せずに入場できたはずだ。わずか500mなのになぜ何もしないのか。
構内はどこにも渋滞が発生していなかったから、アウトレットパーク側は事実を把握していないのだろう。まさに

「木を見て森を見ず」である。

情報提供と誘導によって若干改善が見込めると思われるが、工業団地入口交差点の流入と、1箇所しかない入口は構造的欠陥で、対策は困難である。御殿場のように、遠い場所に駐車場を作るしかないのではないか。建設中の狭山SAとの連携はできないのだろうか。

ショッピングセンター渋滞を作るな

http://d.hatena.ne.jp/o1y/20040720#p1でもショッピングセンター渋滞をとりあげたが、県は異なるが偶然にも同じ16号線だ。

  • 交通量の受け入れ能力がある幹線道路の沿線に大型駐車場を作る。
  • 駐車場内では、構内徐行、そして駐車場所探しなどで車の速度が落ちるから、流入する車を分散する。
  • 入口と出口の場所を別々にし、車が交錯させないようにする。
  • 無料券の発行や、事前精算機の設置で、流出速度を向上させる。

これらはいいのだが、駐車場の入口が1箇所というのがどうしてもいただけない。構内で分散させてもそれは意味がない。
幹線道路の1箇所に入口を作ると、ある方向からは左折で入場できるが、反対方向からは右折となる。2004年に取り上げたショッピングセンターは、右折待ちが渋滞を起こす。
そこで、右折待ちを禁止するとどうなるか。右折ができない車は入場待ちの列の後ろに付こうとはしない。抜け道を含むいろいろな経路を伝って必ず割り込みたがる。これが入場待ちの渋滞に拍車をかける。入間の場合は、それが工業団地入口交差点だったのである。
幹線道路にショッピングセンターを作る場合は、左折で入場できない車向けに別の入口を用意すべきなのである。土地の確保が必要となるが仕方がない。入口だけではなく、駐車場を道路の両側に作ってもよい。駐車場が分散すると、道路を横断する歩行者や自転車が車の往来を妨げて渋滞を悪くする。歩道橋か地下道が必要となる。ますます、投資が必要となる。
幹線道路に渋滞を作る社会的損失を、小売業やモール企画者の人はどう認識しているのだろうか