掃除機

 掃除機が寿命のようなので、インターネットで掃除機について調べてみました。いろいろなことがわかりました。
 価格.comでは紙パックかサイクロン方式かが議論になっています。新製品は紙パックを使わない方式だけしか残っていないのかと思ったら、紙パック方式も残されているようでした。
 「ほとんどの製品からは排気からちりがもれていて危険」と警告するサイトがありました。小さい頃、冬の寒い日でも母は窓を全開にしていました。それで寒いからと掃除機の排気口*1の後ろをついていこうとすると「汚いから向こうに行っていなさい」としかられたものです。だから、

掃除機の排気は汚い。掃除中は窓を開ける

というのは常識だと思っていました。ところが、静音設計で夜でも使えることを売りにする掃除機があるそうです*2。いくら静かだからといって、今時の吸引力が高い強力モーターを窓を開けて使えませんよね。掃除機から出るちりはどうなるのでしょうか。
 わたしが見たサイトは、フィルターを介さない排気が漏れていることがあたかも新事実であるかのように書いていました。ところが世の中、フィルターが付いて売られているものは「うさんくさい」か「高価」かのどちらかです*3。空気清浄機のマイナスイオンや、エアコンの防カビ機能はどこまで信じていいのでしょうか。わたしの家の浄水器は、本体の経年劣化で原水が漏れ始めました。もし、不純物を100%漏らさない機械というのがあるとすれば、とても精密度・気密度が高く、よって高価、ということです。家電量販店で陳列される安売り製品ではありえないということです。わたしの常識では。
 吸気する機械に関して言えば、もしすべての吸気をフィルターに通していたら、すぐに目詰まりして使えなくなってしまいます。最近はフィルターの性能が上がっているかもしれませんが、「すぐに目詰まりするの法則」はフィルターの性能とは無関係です。フィルターを頻繁に取り替えたり、フィルターを目詰まりを常時洗い流す機能が付いていたりすれば別ですが、そうでなければ、フィルターの通気性能はフィルターの手前にたまるほこりの通気性に影響されます。ほこりはフィルターよりも粒子が粗いでしょうが、フィルターに吹き付けられ続けるのでやがて押し固められて排気が通りにくくなります。家電メーカーもこのことはわかっているはずで、エアコンに関しては「性能が落ちますし、電気代も上がりますからフィルターの掃除を欠かさないように」と言っているわけです。
 さらに掃除機に限定して言えば、同じく部屋全体に使う空気清浄機やエアコンよりもフィルターの面積が小さくなっていますが、モーターはとても強力です。強い圧力がかかりそうですが、それでも漏れないようにするためには、装置部を金属のような強い板で重厚に作る必要があり、使い回しがよくないかもしれません。大量生産で安売りされている掃除機から排気が漏れているかどうかなんて、検証すら不要、常識から想像するだけで充分です。ちりが漏れていると抗議する方がばかばかしい。「掃除機はちりを漏らしながら動く」という常識を再認識したいものです。
 掃除機にアレルゲンや細かいちりを吸い取らせるのは無理です。掃除機は大きなごみをフィルターにためる機械です。細かいちりは、掃除の際のどたばたや掃除機からの排気で室内に舞い上がり、時間が経つと床などに落ちます。充分換気するか、高信頼の空気清浄機を使うかするのがよいのでしょう。
 さて、細かいちりに含まれるアレルゲンは気になりますが、サイクロン方式の掃除機にたまったごみを捨てるときのほこりでアレルギーを発症するような人はほうきとぞうきんにすべきです*4。便利なものは誰でも使う権利があるなんて思ってはいけません。
 さて、紙パックがいい、あるいは、国産機種は欠陥だ、なんて書いてあるサイトがありますが、家電メーカーは反論しないのでしょうか。ちりは漏れていないとするのか、基準値以下だから問題ないとするのか、漏れていても問題ないとするのかはわかりませんが、ぜひ説明をお願いしたいものです。きちんと説明してくれるメーカーから買いたいと思います。
 ちりをもらさないと謳う掃除機もありますが、

やはり有名メーカー製以外は修理や消耗品(紙パック)の調達に困るのです

以前、某国製のPC向けモニターを買ったときは、日本法人が撤退してくれました。代理店がいつの間にか消えると困りますので、国産メーカーの品を選ぶのが本望なのです。

*1:排気は生暖かい

*2:夜でも、ごきぶりなどを吸い取るときにはわたしも使います。短時間ですので近所も許してくれるでしょう

*3:あくまでも主観です

*4:ちなみに、そのサイトも「拭き掃除」を推奨していましたが、お勧めの掃除機があるようで、目立たないように書かれていました