踏み絵

 オリパラが終わり、話題は政局へ。

 マスコミは政策論争を挑めばいいのに、そんなものは読者がついてこないと思っているようだ。

 そこで、過去の発言を発掘して矛盾をつく。意見を変えさせると「踏み絵を踏ませた」と喜んで記事にする。

 踏み絵の回数が多ければぶれていると言うし、少なければ話を聞かないと批判する。

 マスコミの前でごまかす人間ほど世論調査のポイントが上がる。

 インターネット政見放送に一本化してほしい。

パラリンピック閉会

今後ここまでできないだろうというくらい日本選手が活躍し、おもしろかった。 国際大会なのに日本選手ばかり映しているのは偏りすぎだとも思うが、まあいいでしょう。 また、早くに敗退した選手ももう少し映像を見せてほしかったな。 民放は週末に限定するなど、控えめだった。 NHKはオリンピックほどは開会式でアナウンサーが絶叫していなくてよかった。  

オリンピック・ロスが怖い

 もうすぐ7月が終わるが、やがてはオリンピックも終わる。
 オリンピックで人々は感動を味わっているが、これが終わったらどうなってしまうのだろう。
 永遠の非常事態を続けるつもりだろうか。
 そうであれば、もう自粛派を止める手立てはないので、街が滅びて医療だけが生き残る暗黒の時代が来る。

著作権表示

東京2020のテレビ中継で、試合が終わった後に

(C) 2020 International Olympic Committee and NHK. All Rights Reserved

という字幕が入る。
2021年に開催しても大会名は2020であることは知っているけれど、
著作権表示って、丸Cの後ろは公開年が入るべきであり、

(C) 2021 2020 International Olympic Committee and NHK. All Rights Reserved

と書かなければいけないのではないの?

時折、前回以前の映像を見るが、2012や2016は2箇所に入っている。

(追記) TBSは、2021だった。

やさしいにほんごでかいてほしい

JR東京駅で、行先案内の電光掲示を見ていたら、

〇〇〇、〇〇〇、〇〇〇に停車

と書いてあったんですね。
快速電車のために停車駅案内を表示しているのだが、この3駅までは各駅に止まるので意味がないなあと思っていたら、スクロールを始めたんですね。

〇〇〇、〇〇〇、〇〇〇に停車致します

外国から日本に来た人が日本語を覚えている最中だとして、自分の住んでいる町の名前の漢字は何とか覚えたとしましょう。日本で育った人ならば、韓国に移住して駅ナンバリングがなくてもハングルの形を覚えた状態を想像すればいいです。
でも、

停車致します

は、停車致しますではないとだめですかね。しばらく止まって「致します」だけ出てくるので、日本語が上手ではない人は何か特別な意味があるのかな、と勘違いするだろうなと思いました。4文字分画面が足りないのでスクロールしているだけなのですが。

説明が足りない

そういえば、行先案内表示器と言えば、関東の地下鉄は「こんど」「つぎ」だったわけです。ひらがなです。関西のように先発、次発の方がわかりやすいとなって、一時期採用されつつあったのですが、最近は時計を表示するようになってそれ自体表記することをやめてしまいました。
解決したかのようでしたが、先日、某県で列車が遅れたときにこのような表示になっていました。

快速 16:19 〇〇〇
普通 16:16 〇〇〇

通常ダイヤでは普通電車が先に来るけれど、ダイヤが乱れたので運行順序を変えて快速電車が先に来るという意味です。よく、遅れたときの放送で「行先案内をご確認ください」というのがありますが、これを見て解読しろというのはおかしい。開発したメーカーの人は自分のお父さんお母さんおじさんおばさんおじいさんおばあさんに読ませることができますか。開発現場に連れてきて書き取りテストをさせたらどうですか。
遅れてしまっているのだから、時計表示はやめて「こんど」と書いたらどうだろうか。せめて時計表示を消すことだけでもできないのでしょうか。ほんの少しプログラムを変えるだけですが、メーカーに依頼すると数百万請求されてしまうのでしょうか。
もともと日本語の状態でもわかりにくいのに、空港が近い路線では、これを単に中国語やハングルに置き換えただけの案内をやっています。翻訳したからいいということにはならないですよね。「日本では先に来る電車を下に書くのかな」と思うだけですよね。

字が細かい

それで最近はLED式ではなくて液晶ディスプレイを使用して高解像度で多彩な案内をするようになりつつあります。
ところが、
手元で使うタブレットですかと言いたくなるほど文字が細かいし、スクロールが早い。たくさんの情報を詰め込みすぎて待っても全然出てこないし、出てきたと思ったらあっという間に文字が流れてしまう。
先ほどの「こんど」「つぎ」問題は、東京メトロの最新式は先発を大きなフォントで書くようにしたんです*1。通常は時刻も併記されているので間違えようがないです。これはいいなと思いました。ただ、その状態になっているのはわずかで、交通情報などを表示させるときは次発と同じ大きさに縮めてしまうことが多いです。せっかくの工夫が台無しです。そこまであれこれ書きたいなら、普通のテレビ用のパネルを買ってきて作った方が安上がりだと思うのですけれどね。

敬語が乱れている

かつての関東の電車接近表示は、国鉄は「XXXをでました」だったし、地下鉄は「電車がきます」でした。このブログのバックナンバーでも触れています。しかし今は再び「まいります」の勢力が再拡大中です。まいりますを推しているのはどこのメーカーなのでしょうね*2。そして「まいります」を使う必要はあるのでしょうか。いまだに敬語としてどうかと思いますが、わざわざ頻出日本語の「くる」を避けて「まいる」を使う必要があるのでしょうか。そのうち「お電車様を進入させていただきます」になるのでしょうかね。気持ち悪いです。
冒頭の「停車致します」は「とまります」で問題があるでしょうか。「致します」は難しいし、そもそも「停車」も使う必要がないでしょう。日本語学校に入って半年以内に習う言葉、あるいは小学校1年生が分かる言葉で書くべきではありませんか。
「致します」とは誰に向かって敬意を払っているのですか。止めるのは自分たちの会社の電車ですよ。
「通過待ちを致します」も「おいぬきます」で何か問題ありますか。
多様性の時代と言われているので、公共機関で使う言葉は努めてやさしいにほんごにすべきだと思います。
自治体のWebサイトでは、ようやく外国語版に加えてやさしいにほんご版を作るようになりました。
一所懸命英語を覚えている車掌さんが最近多いですが、まずは日本語を磨いてください。挨拶はともかくとして、案内の部分は小学1年生が聞いてもわかる言葉に置き換えてほしいんですね。

普通の放送「JR東日本をご利用いただきまして、ありがとうございます。この電車は中央線、快速の東京行きです。途中の停車駅は、中野までの各駅と、新宿、御茶ノ水、神田、終点の東京です。」
 ↓
やさしいほうそう「JR東日本をご利用いただきまして、ありがとうございます。このでんしゃは中央線の快速です。いきさきは東京です。中野まではすべての駅にとまります。中野からさきは、新宿、御茶ノ水、神田、東京にとまります。」

普通の放送が何がだめかと言えば、快速電車なのに「各駅」という言葉を使っていることです。TOEICのようなリスニングテストを受けたことはありませんかね。快速電車の案内の中に各駅が出てきたらひっかけ問題ですよね。「までは」という限定条件を示す言葉を近くに添えてあげるのが親切ではないですか。あと、日本語の固有名詞は、日本語ネイティブ以外には聞き取りにくいと思いますので、名詞を説明するときは主語1つ、述語1つのシンプルな文章にすべきです。なので、名詞が3つも並ぶ「中央線、快速の東京行き」というのは2文に分けてみました。
有料座席に券を持たないで座っている外国人を見かけますが「グリーン車のご利用にはグリーン券が必要です」はだめです。グリーン車っていうカタカナ語が謎です。車の色は緑色ではないし、有料座席だということを示す表示もほとんどありません。そしてカタカナでグリーンと書いてあるだけです。英語の放送もネイティブがGreen Carと言っていますね。例えばpaidって言わないのかな。

おわりに

日本語を外国語として勉強した人に話を聞いてもいいですが、自分が英語でやられたらいやなことは日本語でもしないだけでもかなり改善できると思います。

*1:路線によるし、天井が低い駅では小型の機器が設置されているのでその限りではない

*2:東京メトロだと、日本信号かな

「東京都の感染状況「最大の危機 1日の感染者3000人超の可能性」って、何言っているの?

2021年7月20日NHKオンラインほか。
自称専門家たちが騒いでいる「3,000人超」というのは、もし全員が発症してもインフルエンザのピーク時に比べれば1桁小さい。今回は陽性者数をカウントしてるから発症者の数はさらに少ない。医療崩壊は回避できている。10数分の1に抑えられているのであれば大勝利であるのだが、何を問題にしているのか。
まさかゼロコロナを未だに目指しているのだろうか。たった1億人を超える人口がある国で、大きく見積もっても1日に3,000人しかPCR陽性が検出されないのである。現在の人口規模になってからは、まれにみるウイルス抑制が実現してしまっている。
ワクチンは提供できているので、守りたい人は存分に守る条件も整っている。活動したい人は活動する自由も憲法が保障していたはずだった。
しかし専門家たちは両方ともだめだという。
職業的倫理観というのは、自分たちの専門だけことさら強調するために発揮するのではなく、社会正義と社会の要請に従って自分の知見を活かすべきである。

全競技中継してほしかった

 オリンピックを見て、終わったなと思った。
 中止とか感染爆発とかの話ではない。
 地元東京で開催されるのだから、全33競技を生中継してくれるのかと思った。無観客にするくらいだから、せめて「時差がなくても、連休中は昼も夜もぶっ続けで家でテレビを見ろ。昼は中継、夜は録画とダイジェストだ!」とするのかと思っていた。団体戦については日本戦ばかりではなく、外国同士の戦いも放映してくれるのかと思っていた。
 ところが。
 開催まで1週間を切ったので番組表を見たところ、まず4K8KはNHKと民放1局しかやらない。また、BSとBS4Kは事実上の同一コンテンツである。TVer

全競技を日本語実況・解説付きでライブ配信する

と書いてあったからすごい!と思ったが、よく読んだら、

民放で放映する全競技を日本語実況・解説付きでライブ配信する

だった。全競技じゃないのか。
 とても面白い番組をやっているのでオリンピックに切り替えられないということならまだわかる。ところが、ゴールデンタイムにXXXXとかXXXXとかをやることになっている。オリンピックは放送権料が高いというのはわかるけれど、XXXXとかXXXXとかをやる方が収支がよいということなのだろうか。誰がこれを見るのだろうか。
 地上波でさえ、時々オリンピックをやるけれど、半ば平常運転モードである。こんなことに電波を使うなら返上してほしい。5Gの携帯電話回線に帯域を明け渡してほしい。オリンピックがあるのに、こんな感じなのであれば、テレビ局はこれ以上魅力ある番組を作ることは未来永劫不可能だ。
 スポンサーが集まらなかったのだろうか。民放はオリンピックを流すと掌返しと言われたり、コロナを恐れる人から攻撃されたりすることを恐れているのだろうか。どちらにしろ、これ以上ないビックコンテンツを手にしながら、営業がさっぱりできなかったということか。
 マスコミは世論調査で「オリンピックを応援する気にならない」という選択肢を入れて「ほーら、オリンピックなんか歓迎できないよね」という世論を作り出すことに成功した。
 どう考えても家でテレビ漬けにするのが最大の感染拡大防止策だと思うが、応援する気にならないと思わせてしまったら、尾身さんが自粛を呼びかけてもみんな外にでかけてしまうだろう。
 何のために無観客にしたのかさっぱりわからない。
 マスコミの皆さん、感染拡大に貢献できてよかったですね。マスコミの唯一の延命策は世の中に恐怖をばらまくこと。自社の営業を犠牲にしてでも恐怖を植え付けることがテレビに振り向かせることだと信じているようだ。