偽広告を啓発する広告

ネットサービスの会員向けアプリでコラムを読んでいた。
偽広告に関する啓発だった。
啓発自体は意義あるものだった。セキュリティに関する偽告知して、信じた人やたまたまボタンに触れてしまった人に偽アプリをインストールさせることを企てているという。それには同意だ。
ただし、企ての目的は偽広告を繰り返し表示させて広告料を稼ぐことにあるという。偽告知、偽アプリと来たからそのまま偽広告と書いたのだろうが、広告料収入が発生するのであればそれは本物の広告だ。
掲出頻度や購入者の効果を考えれば迷惑広告と表現するのが正確ではないだろうか。

そのコラムには対策が書かれている。自社の迷惑広告ブロックサービスを紹介している。これは、広告なのではないか。

騙される人をターゲットとしてサービスを売る。たとえ正義だとしても、結局、不可欠ではないものにお金を払うことになるならば偽告知とやっていることは同じだ。

ステルスマーケティングが規制されるようになった。自社サービスの宣伝が含まれるのであればコラムの中に広告であることを明記すべきだと考える。あるいは、リンク先が広告であると明記するのでも良い。
中立的な啓発を装いながら広告を出すのが正しいとなれば、偽告知集団も自分たちのやっていることと変わらないと考え、自己正当化してしまう。
怪しいものはなるべく見た目だけで怪しくなるようにしたい。