旧作テレビゲームを現行機種で再現

 任天堂のSwitchでは、サブスクリプションに加入するとファミリーコンピュータースーパーファミコンの旧作が定額で楽しめるという。
 貸してもらってやってみたところ、当時とはコントローラーのボタンが増えてどのボタンを使うのか最初は戸惑ったが、すぐに慣れることができ、昔と同じゲームを楽しむことができる。
 ただし、ファミコンなどで遊んでいた世代と、今の子供とでは遊び方が全く異なる。
 テレビゲームの前はゲームセンターで課金をしなければならなかったので、ゲームオーバーになれば小銭を追加する必要があった。ファミコンなどは家でできるし、毎回課金をする必要はなくなったのだが、ゲームカートリッジにRAMが搭載されるまでは電源を落とすとそれまでの成果が消えてしまうものだった。
 好きなところでセーブができたり、巻き戻しができるようになっている。
 ファミコンの代表的な遊び方はミスをしないで点数を稼いだり、面をクリアしたりするものであった。あらあじめミスをしてよい回数が定められていて、点数を稼ぐとその回数が増える(1 upする)のだが、ミスが続けばゲームオーバーとなる。また、ミスをすると面の最初まで戻されるゲームが多い。
 ところが、今はその場ですぐに巻き戻せるし、攻略が難しい場所で失敗してもすぐその場で再挑戦ができる。
 スーパーマリオブラザーズも、その続編の2も、その場でやり直せるので、あっさりクリアできる。
 迷路や迷宮で迷っても、Googleに尋ねれば攻略方法をすぐに教えてくれる。自分で正解を探す必要もない。
 中断するのも簡単だ。
 神経を集中してミスしないように気を付けながら攻略することに楽しさがあったのだが、今はクリアした画面が見られればよいようで、しかも自分でやらなくてもゲーム実況などの動画を見るだけでも体験した気分になれるという。
 短い時間で楽しめるようにはなったが、お手軽システムしか知らない子供は、昔のゲーム体験を世代をまたいで共有することができない。