au WALLET がPontaと併合

 ぱっとしなかったauのポイントサービス。auががんばらなかったというよりは、dポイントとPayPayの展開が派手すぎだったか。なにしろ、競争が激しい。マイルもあるし楽天もある。

 通信業界が、家計の毎月の支出を全部握るという作戦は、プラットフォーマーまたはITジャイアントの勢力拡大で計画倒れか。口座振替を数千万口座持っていることを強みにしようとしたが、いくつかのサービサーの支払いをまとめたくても、利用者の与信をやりきれないのではないか。携帯電話料金に加えて、電気代ガス代書籍代ゲーム代をまとめて払いにすると数万円になるけれど、その債権を手に入れたところで踏み倒されたらおしまいである。クレジットカードを作らせて与信をそちらに任せようにも、優良顧客が振り向くようなカードにまでは成長できていない。

 au WALLETがプラスチックカードまで配ったのに微妙だった。au PAYを使ったら共通ポイントがたまるようにするには既存の共有ポイントと組むしかない。

 ということで、auは外と組み始めたんだな、と思った。

 ローソンについては、ローソン銀行ができたときにPontaとのコラボレーションを強く打ち出さなかったことに違和感を感じた。ローソン銀行のサイトには口座開設でポイント、100円で4ポイントなどと書いてあるが、今回調べてみて初めて知った。そもそもローソン銀行は健闘しているのか。

 ということで、最近Pontaが地味だなと思っていたところだ。コンビニ各社はQRコード決済などに対応してきたが、対応サービス数が増えれば増えるほど店に掲示されるロゴの大きさは小さくなり、自社系サービスもそのうちのひとつに埋没していく。ロッピーを使ってもあまり魅力的な引換券が出てこないのは気のせいか。リクルートに渡してやめたりしないだろうか。 と思っていたら、なんとauのポイントと統合とのこと。次の打ち手が出てきたらおもしろそうだ。出てきたらの話であるが。2019年12月の発表会の資料を見たが、5G使えばなんとかなるでしょ、というメッセージしか見えてこない。

ドコモとの提携はどうなるか

 ローソンはドコモとも提携している。この提携によってローソンのレジにiDが導入され、iDとモバイルPontaはワンタッチ同時決済を実現した。ただ、レジの処理はモバイルPonta会員認証とおサイフケータイ決済が別々に行われているので、おサイフケータイであれば楽天EdyでもモバイルSuicaでも何でもワンタッチになる。iDは今では他のコンビニでも普通に使えるので、ドコモと提携している意味は薄れたのではないかと思う。両方と付き合うのは難しく、ローソンはどちらを取るのだろうか。