電子マネー乱立

近所の店はこれまでWAONが使えたが、きょう見たらICカードリーダーが新しいものに交換されていて、対応ブランドが増えていた。対応する電子マネー掲示では一番最初にWAONが表示されていたのでカードリーダーの業者は変わらないと思われるが、「交通系ICカード」と書いてある。まあ、WAONは高速道路会社の施設でシェアが高く、交通系と言えなくもないが。
対応ブランドが増えると混乱するのはレジの人。コンビニで急増中の外国人店員は、EdyとIDが聞き分けられない。わたしはEdyを使いたいがIDですか?と言われてしまう。IDは大阪ではよく見かけたが、Apple Payが始まって、東京でも使っている人を見かけるようになった。統計ではnanacoWAONが大きいとされているが、セブン&アイグループイオングループ以外では交通系が強いように見える。

Suica決済を強要するローソン

わたしはインターネットの家計簿サービスを利用して、いつどこでどんな費目の支出をしたのかを自動登録させている。そのために、Edy、ID、WAONnanacoSuicaを普段から持ち歩いていて、Edyポイント、WAONポイント、nanacoポイント、JREポイントはすべて管理対象としている。このうちSuicaで決済すると、店側はわたしの購入履歴を収集できるが、わたしのMoneyForward(家計簿サービス)には「物販」としか記録されず、どこで何を買ったのかあとで思い出すのが難しいので、JREポイントが加算される店以外ではSuicaは使いたくない*1
ところがローソンで「モバイルPonta」と言っておサイフケータイを出すと、SuicaPASMOのキーを押す店員が実に多い。個人的感覚では過半数を占める。ローソンの店員研修では、きっと百人一首をやっているかのように客から「モ」が聞こえたらSuicaボタンを押すことが教育されているようだ。「モバイルポンタとエディーで」と言うと、理解できずに振り向いて「テンチョー」と言われてしまう。わたしのモバイルSuicaは残高をほぼ0にしているので、Suicaボタンを押されると決済取り消しで、最初から商品バーコードスキャンをやりなおすことになる。後ろに並んでいる客の目線が痛い。
関東以外ではAndroidスマートフォンモバイルSuicaを持っている人が少ないので、たまに「わー、モバイルSuica始めて見ました」という店員はいるが、条件反射で交通系カードボタンを押す店員は少ないので落ち着いてEdyです、と言えばよい。東京からの出張客が多い大都市圏では要注意だ。
ローソンでPontaお持ちですか?と言われたら、お餅じゃねぇよと思いながら「結構です」と言うことにしている。ポイントをためているのでポイントがいらないわけではないのだが、これが一番スムーズである*2
Pontaありますと言うと、カードを財布から取り出すのを待たれてしまうし、このケータイがPontaですと説明しても外国人店員には理解してもらえない。Pontaの質問をされているのに「Edyで」と応じていると、まるで話を聞いていないかのように思われて後味が悪い。店員が操作しなくてもモバイルPointaは自動認識される。レジがモバイルPontaを認識すると店員は「結構ですじゃねぇよ、Pontaがセットされているじゃん」と思っていることだろうが、仕方がない。
店員が悪いというよりは、店舗設計が悪い。セブンイレブンではストレスを感じることが全くない。電子マネーの名前がnanacoだから聞き間違えられることがないし、ポイントカードがないから"This isn't a rice cake."と言う必要もない。お餅ですか攻撃をしなくても客のニーズに合った商品を並べて業界首位を維持できているのだから、Pointa、Tカード、楽天ポイントカードは何のためにコンビニで購買履歴収集をしているのかと思わざるをえない。
ローソンは以前は客がレジのタッチパネルでブランド選択できたので、全くストレスがなかった。酒やタバコのタッチパネル操作が嫌がられるのはわかるが、それに合わせてブランド選択もやめてしまった。客が携帯電話を取り出すのを見てSuicaを押す店員はローソン以外にはいないので、きっとレジが悪いのだと思う。
ローソンには銀行設立計画があるというが、何か決済サービスを始めるなら今度はしっかり設計してほしい。

*1:自販機か物販かの識別ができない

*2:財布から取り出すのが億劫でなければPontaカードを使うのが最も楽だが、カードを持ち歩くこと自体がスムーズではない