家電選びの苦悩

物余りの時代だというのに、どうやって物を選んだらいいのかわからない。
とある家電を買おうとした。
昔は、東は東芝、日立、ソニー、三菱、西は松下、シャープ、三洋といった感じだったろうか。製品によってはNEC富士通が入ったりもした。各社の特徴はわかりやすかった。同じメーカーのものを揃えるのでも問題はなかった。
しかし今はどうだろう。中国製品や韓国製品の質が上がっているというではないか。あるいは、元日本企業の外資も存在する。日本企業の製品もテレビなどでは海外企業の部品を組み立てたものである。アイリスオーヤマのような新興勢もいる。そんな中で、とりあえずパナソニックというような選び方で大丈夫なのだろうか。
Amazon.co.jpでコメントを見てみる。水増しされた高評価コメントと、過剰な批判コメントが拮抗していてどちらが本当か判別できない。高評価よりも批判の方が目につくので、読む気が失せてくる。カカクコムも同じ。Amazon Choiceに対しても「信頼するんじゃなかった」といったコメントがついている。コメント欄が信用されなくなったらAmazonは高付加価値製品を売れなくなり、トイレットペーパーなどかさばるものを買う店になってしまう可能性がある。
宣伝文の日本語がおかしい。日本人が書いたとは思えない。日本人は余っているのだから雇えばいいのにと思う。翻訳は難しいかもしれないが、校正はできるのではないか。
どんな機械も最近はインターネットにつながるようになってきた。IoT機器は、アジア製は情報漏えいが心配。でも日本製よりもアジア製の方が新商品が豊富。
製品批評記事、製品比較記事、まとめ記事もあるが、アフェリエイト目的のようで、カタログの情報を並べているだけ。こういう記事との競争に負け、製品比較評価雑誌は絶滅寸前だ。
リアル店舗に行くという選択肢もあるが、今やこだわりの製品を探すのにリアル店舗は向かない。売れ筋や、メーカー支援が入る製品ばかり並んでいる。大型量販店は売場面積を広げ、アイテム数を増やし続ける一方で店員は足りていないようで、隅の方はほこりがかぶっているし、サンプルの展示品も壊れたまま。
シェアリングエコノミーが進み、物を持たなくてもいい時代ではあるが、だからこそ買うときにはこだわって選びたいときがある。しかし、あふれる情報に惑わされてしまう。