行列

銀行

 財布に小銭がたまってきたのでATMに行くことにした。

 みんなはATMの手数料が高いと言うが、手数料無料の会員制サービスに入る敷居は低く、例えば外貨預金の残高があること、というような条件は一見面倒くさく見えるが1ドル預ければクリアである。メガバンクだと外貨預金通帳が発行され、書留を受け取らなければならないが、1回限りのこと。時間外手数料1回分程度だし、為替変動はあれど手数料ではなく預金として手元に残る。

 ということで、なるべく現金は使わないようにし、やむを得ない場合に備えて24時間無料でコンビニATMなどが利用できるようにしてあるが、釣り銭でもらった小銭の取り扱いだけは平日日中に支店に行かなければならない。

  今日は出先だったのでメガバンクの支店を検索。スマートフォンで検索できるようになり便利になった。

  しかし、きょうは12月の金曜日。X駅前支店には行列ができていた。並ぶほど急いでいないので断念。

 隣の駅に向かって歩いていると、同じ銀行のX支店があった。「X駅前支店があるならX支店もあるよね、ラッキーだな」と思ったが、こちらにも行列ができていた。昼間にわざわざ機械に並ぶなんてみんな暇なのかなと思わざるを得ない。

 なせなら、実は歩いてすぐ近くに同じグループの信託銀行があり、そこには銀行出張所のATMがある。支店以外のATMでは小銭を取り扱わないのでわたしは使えなかったが、通帳も取り扱うし、行列ができている近所のATMと同じ機種である。

 並んでいる人の全員が小銭の取引をするとは思えない。通帳繰越機は空いているので通帳の交換でもなさそう。多くの人が紙を見ながら画面に打ち込んでいる。たぶん振り込みだろう。ならば手数料が変わらないのになぜ誰も使っていないATMを選ばないのか。

 キャッシュレスは面倒くさい、ネットバンキングは難しい、現金最強となど言う人がいるが、私は面倒とか以前に並びたくない。

 なお、きょうは断念したが、普段は行動圏内で「ATMがすいている支店」を調査済みであり、給料日後と昼休みを避ければ問題ない。すいているからといって支店の統廃合はやめてほしい。特にわたしが利用している小銭対応ATMについては。 

 一方、誰も使わない信託銀行店舗内の銀行出張所は改善した方がいい。メガバンク2行がATM共同化を進めるそうだが、どの機械でも手数料を含め同じとしたらいい。もっともネット銀行は昔からそうなので、旧都市銀行地方銀行にがんばってもらいたい。

 ただし最近はネット銀行も含め金利・手数料優遇基準がだんだん上がっている。どこでも無料を実現するため、預金を分散しているが、それぞれで投資信託や外貨預金をしなければならないので口座を整理しなければならないかもしれない。

 

特急

 出先からの帰りに特急に乗ることとし、全車座席指定の便の特急券を買った。乗車口に向かうと10分近く前から行列ができている。

 急がなくても席は確保されているのだから寒空の下で列に並ぶ必要はないのだが、この路線では行儀よく並ぶのが作法のようである。ただ乗車口で混乱を避けて乗ろうと思い、電車が入線するのに合わせて列の後ろに並んだ。

 特急の扉が開いたとき、この列に割り込もうとする者がいることに気づいた。どうやら

・1.並んで待って並んで乗る

・2.並んで待たないが並んで乗る

・3.座席指定なのだから待つときも乗るときも並ばない

という3通りの人がいるようだ。昼間だったので係員は整列乗車を呼びかけていなかったが、わたしは2で、列ができていても無視するのは割り込みなのでマナー違反だと思う。特に1の人にとって3は迷惑なはずだが、3の人は自分は無害だと思っている。

 外国人が増え、価値観が多様化する中で1は今後も多数派であり続けるのか。

 

航空便(主に国内線)

 同じ全席指定でも、飛行機は電車より乗客の思惑が複雑だ。わたしは、拘束時間を最大限快適に過ごすにはなるべく遅く乗ってなるべく早く降りたいと考える。座席上の収納は早い者勝ちのため、お土産をたくさん抱えた人は収納できないリスクを想定すべきだが、わたしのようは荷物を控えめにするので客室乗務員に頼めばなんとかしてくれる。

 例えば一部の空港ではトイレが少ない。早く降りないとトイレでも並ばなければいけない。行列はとにかく避けたい。他にもヘビースモーカーの人だったら禁煙空間にいる時間を1秒でも減らしたいと考えていたりするようだ。

 しかし、早く降りるためには早く荷物をまとめて搭乗口付近に並ばなければならない。せっかちな人が大きな荷物を持って出口付近の通路に押し寄せるので満員電車のような苦痛を5分くらい受けることになる。ほんの1、2時間ではニコチンの抜けない方々の比率が高いので、空気もひどい。

 今はJAL国内線でクラスJという前方寄りの席を追加料金不要で使えるキャンペーンがあり、ビジネス客に提供されている。普通席よりは出口に近く、人口密度も若干少ないのでドアが開くまで座って待っても普通席よりは早く降りられる。登場順の優遇はないので改札機には並ばず、列がはけるまで座って待つ。乗降合わせて10分〜30分くらい立たされることがないので大変重宝する。座席の広さも魅力的だが、どちらというと地上にいるときの方がメリットが大きい。

  小さい子や体の不自由な方を連れている場合、ファーストクラス以外は優先搭乗最終降機を選ばざるをえない。移動時間を短縮するために飛行機代に数万円かけていているのに、最後乗り最初降りに比べると30分くらいは時間の使い方に差が出てくる。

 あとは、特に行楽シーズンはあまり大きな機体を選ばないこと。多頻度就航している便であれば小型機も運用されているのでそれを選ぶともともと乗っている人が少ないから早く乗れて早く降りられる。

 しかし、見ていて思うのは、列ができているから並ばなければいけないと無意識に考えている人が大多数なのではないのかなと思うこと。「スマートフォンがあるから並んでいても時間は有効に活用できる」などのように前向きに考えられるのであれば引き止めはしないが、知らない人と間隔も詰めずにひたすら待たされるのはわたしには大きなストレスである。

 

駅のエスカレーター

 電車が到着したてで混んでいるとき、駅のホームからコンコースや改札に向かうエスカレータには行列ができる。

 エスカレーターがホームの端にある場合、みんなは行儀よく並んでいるのだから、急いでいるからと割り込みをするのはマナー違反だと思う。偏見を持つのは良くないが、外から来た人は日本の都会のルールを知るべきだ。

 ただ、端以外にあるエスカレーターは微妙である。列が伸びる方向と反対側から乗ろうとする人が、エスカレータの搭乗口で合流せずにあえて列の後ろまで行くべきか。

 列ができる直前は両方向から人が来る。やがてさらに人が押し寄せると搭乗口付近で割り込みが行われているかのような外見になる。

 これを割り込みと断定する人は一定数いるのではないかと思っているが、わたしは搭乗口付近で合流すればいいのではないかと思っている。

 エスカレーターのすぐそばで合流するのはベルトなどの稼動部に接触するおそれがあるため、エスカレーターのすぐそばには人の流れを整えるための柵が設けられている場合がある。これは列の最後に並びなさいということではなくて、柵の付近は危ないがその手前で合流すればいいのではないかなとわたしは解釈している。

 ところが、この柵の存在が列の最後に並ぶべきであると示唆していると考えている人もいるのではないか。時折、エスカレーター付近ではいざこざが起こっている。

 今朝は階段に行列ができていたが、少し歩いたところにあるエスカレーターは誰も乗っていなかった。駅としてはホームに人が滞留するのは危険なので、エスカレーターを利用するよう誘導すべきだと思うが、最近はホームに駅員が少なくて滞留が起こっているかどうかすら関心がないかもしれない。

 ホームドアがだけが対策ではない。

 

まとめ

・街には必要ないのに並んでいる人が多い

・いくつかの行列については、少し調べればお金をかけずに回避できる方法が存在する

・行列回避をサービスとしてきちんとやっている事業者もあればそうでない事業者もある