アップルとソフトバンクの関係の転換

 総務省ソフトバンクに対して行政指導。端末0円が問題であると。
 しかし、ソフトバンクは対策実施中で、対策の実行確認を今後していくのだそうだ。あらかじめ事前調整の上での行政指導だっということだ。
 菅官房長官が言うような通信料4割値下げが究極の目標ではなく、いくつかある真の闇のひとつは大手三社がアップルに対して端末販売ノルマを達成するための経費を支出し、それは事実上送金しているのと同じようなものであり、その代金を他の人もいっしょに負担しているということである。アップルはいい製品ではあるが圧倒的な価値はもはやない。他社端末と平等に市場で競争させることが望ましい。ソフトバンクの端末0円の原資はアップルとは異なり、メーカーの助成金だったりする。そのメーカーが国内勢だとすれば、アップルには送金し、国内勢からは税金を巻き上げているようなものである。差別である。
 総務省は正しい指導を行っているようにも見えるが、本来は消費者庁公正取引委員会案件なのではないかと思う。
 日産が東京地検特捜部を使わないとゴーンを追い出せなかったのと同じように、ソフトバンク総務省を使ってアップルとの関係を見直そうとしたのかもしれない。世耕大臣はフランスと会談を行ったが、菅さんはアメリカとどんな話をしているのだろうか。アップルが日本から反撃を食らっているのに、トランプ政権は何も動かないのか。アップルはアメリカ国内に工場を持っていないから守ってもらえないのか。

手切れ金

 しかし、写メールだけでは突き崩せなかったiモードの牙城を突き崩す上で、アップルがソフトバンクにもたらした恩恵はかえがたいものがあった。ソフトバンクは今後もアップルを売っていくだろうし、とても感謝しているだろう。しかしiPhone 8を0円でばらまくことはもうできない。総務省もうるさいし、来年はiPhone 8の位置づけにiPhone Xが来る。
 ソフトバンクYahoo!とPayPayを始めた。ファミリーマートビックカメラを加盟店にした上で、QRコード決済手段としての後発挽回策として100億円をばらまいている。きょう12月4日はシステムが複数回ダウンするほど盛況だったという。
 中小小売にもキャッシュレスは普及してほしいし、政府もポイントバックとか言っていないで、ソフトバンクのばらまきを学んだらどうかと思う。政府に学ぶ気がなくても、ソフトバンク財務省に対して「うちは独力でポイントバックするためのシステムを用意していますよ」とアピールし、ついでに同時にはクレジットカード業界にも戦争を仕掛けたようなものだ。
 しかし、

100億ばらまき+ビックカメラ

ときたら、アップル製品爆買いを誘発することは必至である。ソフトバンクYahoo!→PayPay→ビックカメラ→アップル。今回の100億円ばらまきがなぜ孫さんの承認を得られたかといえば、この商流があったからではないかと勘ぐりたくなる。

ソフトバンクからアップルへの最後の送金

のように見える。あくまで憶測ではあるが。