家庭全館ネット化

あらゆる家電がネットに接続される日がくると思っていた。無線LANが普及して配線工事が必須ではなくなったので、どこかのメーカーがやってくれると思っていたが、全館ネット化の提案は見当たらない。ユビキタスはどこへ行ったのか。
お風呂の浴槽給湯はネットでできない。昔は「風呂は掃除が必要だからお湯張り開始だけリモート操作する必要はない」と思っていたが、現在市販されている製品の多くは台所などにリモコンがあってリモートコントロールできるのが当たり前である。それなら壁のリモコンがない部屋でも好きな端末からお湯張りできる方がいい。
お湯張りするときに風呂の栓を自動で閉めてほしいのだが、栓と給湯器は連動しない。排水口からお湯が出ていたら開始10秒以内に給湯を止めてほしいが、現行機種はかなり漏れるまで気づかない。
洗濯機は「あすは寝坊するので朝10時完了」「きょうは雨だから乾燥機を使う」など、思い立ったときにどこにいても操作できた方がいい。
旅行に出掛けた後でエコキュートの夜間お湯沸かしが不要だと気づいても設定変更できない。家に誰もいなくても翌日分のお湯がためられてしまう。
外出時の鍵のかけ忘れ、エアコンの消し忘れは不安である。扉やエアコンそのものが教えてくれるようになるとうれしい。
コンセプト自体は昔からあるが、なぜかほとんど商品化されない。
テレビとビデオレコーダーをHDMIで繋ぐことにより、メーカーしばりができるようになった。本来どこのメーカー同士でも接続できた方がいいが、細かい機能の差があり、同じメーカー同士の方がいいことは家電量販店でも教えてくれるし消費者も理解するようになった。ところがこの後が続かない。インターフォンと電話機くらいである。
各社テレビとの接続を謳うハードディスクが登場。PC周辺機器メーカーのカタログはこれまでパソコンユーザー向けだったが、今はテレビ購入者をも対象としたページ構成となっている。メーカーしばりはさっそく崩れ始めている。
わがやのレコーダーは電機メーカー製。比較的新しい機種なのでWebブラウザから設定情報にアクセスできるが、番組表を表示できない。録画は日時手入力となる。パソコン周辺機器メーカーのレコーダーの方が便利である。
全館ネット化をすれば、全館でメーカー統一ができるのだが、メーカーは魅力を感じないのだろうか。