猛暑ピーク時の交通

電力需要のうち鉄道が占める割合は2%ほどだというが、鉄道が首都圏住民に対して節電を啓蒙する効果が大変高いことが3月にわかったので、ある程度は需要抑制をしなければならないのだと思う。
昼間に、がらがらの電車やバスが、冷房をガンガンかけて走っているというのはさすがによくない。
一方で、通勤ラッシュに冷房を止められると通勤・通学者の健康が危うい。個人としては時差通勤や我慢で対応できるが、全体のことを考えるとしょっちゅう急病人が出てダイヤが乱れたら困る。さて、何を我慢すべきなのだろうか。

節電策

【仮定】昼間、乗車率が低い路線、晴天炎天下。電車中心の記述だがバスに当てはまる項目もある。

電灯を消す、蛍光灯を減らす

すでに実行されている。

編成を減らす

増結、分割作業が面倒なためか、首都圏の私鉄はやめる方向にあるが、作業員の人繰りが可能ならば復活すべきだと思う。そもそも、技術立国なのに増結、分割を全自動でできないのはなぜか。増結、分割を急坂の駅でやっているということはあまりないと思うし、速度はわずかなので雨風の影響もそれほど大きくない。乗車率の違いによる重さの変化については、車輌の中のことなのだから、計量すればいい。自動車業界は障害物検知による自動停止など、自動制御の技術を高めつつあるが、鉄道は無人運転までが限界なのか。

全車両で冷房を止める

もしそうするなら、昼間の運賃は1/3にしてほしいものだ。昼間しか電車に乗らない人もいるのだから。窓が開かない電車もあるから危険である。

弱冷房車を増やす

これはやむを得ないと思う。問題はそういう空調設定が可能かどうかだ。

無冷房車を設ける

これもいいだろう。問題はそういう空調設定が可能かどうかだ。

窓に遮光フィルムを貼る

電灯を消してフィルムを貼ると、ますます暗くなる。

窓に断熱フィルムを貼る

冬の暖房効率上昇にもなる。

終着駅での換気をやめる

夏風邪をひいたまま電車に乗る人がいる。健康上よくない。

終着駅付近で冷房を止める

換気はすべきという立場に立つなら、せめて、換気を行う駅のひとつ前の駅を発車したら冷房を切るべきではないか。これは車掌の心がけ次第ですぐにできる。

通過待ちでのドア開放をやめる

冷房の出力が上がるし、非常にもったいないと思っている。長時間停車するとき、ドアは1両に1箇所で十分だ*1。全車両で4つ5つ6つ開く必要ない。問題はそういう設定が可能かどうかだ。

優等列車をやめる

加速・減速が減ること自体は節電につながる。問題なのは快速や急行の通過待ちをする各駅停車が、ドア解放をすることである。地下駅だと、冷房の排熱を駅に残し、それを駅で冷房するという無駄が発生している。ドア開放しない設定ができないならやめてしまうということも考えられる。

ワイドドア車の運行をラッシュ時のみに限定する

東京メトロは再びワイドドア車を導入し始めているが、冷暖房効率は悪い。

減便する

やはりこれ。乗車率が低いのだから。乗り換えの接続が悪いのは困るが、接続が悪いのを事前に調べられないのはもっと困るので「8割程度の運転」「節電ダイヤ」とごまかさずに、減便したダイヤを正式なダイヤとして改正してほしい。

*1:2両に1箇所でもいい。ただし、設定を2両に1箇所にしてしまうと、開くべきドアが故障した場合、両隣の車輌は全部閉まっているから3両も閉鎖されてしまう。車内で暴行事件が発生したときの緊急脱出を考慮するとそれは危険