政府発行通貨

経済恐慌への対策として、日銀とは別に政府が紙幣を発行するべきだという意見がある。
ところで、きょう2009年1月29日は、日本テレビのニュースが「円天」を取り上げている。報道で「来週にも逮捕」とされている波会長は「国家も円天を導入すればいいのに」と言っている。なんと、波会長も政府紙幣を主張しているではないか。
教科書の理論を持ち出せば、政府紙幣がよくて円天がだめな理由は明確である。国には信用があり、徴税権があり、対外債権があり、国有資産がある。貿易黒字は最近なくなったが...、それはさておき頭では理解しているつもりだ。
しかし、国会や政府のごたごたを見ていると、もし政府紙幣を出したりしたら信用面は大丈夫かな、と思えてくる。自分の国なのに情けない。
円天は2,200億円以上の被害を出しているというが、我が国の行政ももうすぐ1,000兆円に達する借金を抱えようとしている。波会長を問いただしても「国の方がもっとひどい」と言いかねない。
政府通貨はすでにあるわけで、これに政府紙幣が加わることに、技術的な問題はあまりないと思う。デフレの歯止めにもなるかもしれない。わからないのは、国内で発行される通貨は1種類であるべきと学校で教わったことと矛盾することだ。日本銀行券と並んで政府紙幣が許されるなら、東京都だって都債でなく、東京都通貨を出せばいいのではないか。新銀行東京の処理とオリンピックの招致に失敗して大赤字を計上しても乗り切れる。

 誰か、ちゃんと説明してほしい。