親に、パソコン用のカードリーダー/ライター*1を贈りました。しかし使うのが怖いと言います。怖いという言葉は意外でした。
差し込み口が4つもあってどれを使うのかわからないし、差し込もうとしても微妙に引っかかるような引っかからないようなで、表裏が正しいかどうか、きちんと差し込まれたかどうかが分からないと言います。
メーカーはWindows XPでデバイス・ドライバーの追加がいらないことを特長としていますが、ドライバーの導入はマニュアルを見ながらやればできます。機械に慣れない人にとっては
差し込み方法のイラスト付き
の方が喜ばれるかもしれません。差し込み方法を大きな絵と文字で記したシールを作って、必要な人だけ本体に貼れるようにしてもいいでしょう。
怖いと言われたとき、「壊れても数千円程度のものだから思い切ってやってみればいいではないか」とわたしは言い放ちましたが、「でも撮った写真が見えなくなったら困る」と言います。
それでもやらなければ撮った意味がないではないか
例えば、
- 携帯電話を買う
- いろいろな操作を試してみたら、写真を撮る操作を習得できた
- ある日、カメラを持ち合わせていなかったので早速撮ってみる
- 撮ったあとで、写真の印刷が必要になる
- 聞くところによると、記憶媒体が取り出せて、パソコンで読み取ることができるらしい
- カードリーダーライターを買う
- 使い方がわからない
という順序を踏む人がいたとします。しかしこの人は「早速撮ってみる」のところで判断を誤っています。とりあえず撮っておけばあとで何とかなるという考え方がとても危険です。「誰かに聞けばわかるだろう」というのも、尋ねたときにはたいていデータが壊れたあとだったりします。困るのは尋ねられた人です。
- 携帯電話を買う
- いろいろな操作を試してみたら、写真を撮る操作を習得できた
- 早速撮ってみたいが、印刷までできるかわからないのでとりあえずそれまでは使い捨てカメラで済ます
- 別の機会に試し撮りをする
- 撮った写真の取り出し方を調べる
- カードリーダーライターを買う、壊しそうで心配ならば予備の媒体も買っておく
- カードの読み込み、印刷してみる
- 印刷までできるようになったので、実際の場面で使ってみる
が正しい順序です。どんなに機械が詳しい人もこのような手順を踏みます。また重要な場面では、別のカメラを用意して複数種類のカメラで撮っておきます。
さて、売る人にとって必要なことは、正しい手順を教えて、正しい手順まで達成するような確信を与えてから売るということです。それが
満足度を高める商売
となり、メーカー・ブランドの醸成やファンの獲得につながります。