宝くじを買うくらいなら

 今話題のライドドアの株は1株単位で買える。実は購入単価は宝くじより少し大きいくらいである*1。あるオンライン証券ではわずか100株買おうとすると「最低購入単位の水準と比べて大きく上回っています。数量をお確かめ下さい」と出る。10万円分買おうとする人が、桁数を間違えただけで1,000万円分や1億円分を指定しないようにするための忠告機能なのだが、ここの株なら単位株の100倍買っても4万円かからない*2
 ライブドア株を10株買って、1割損しても損失は千円に達しない。一方、宝くじは10枚買うと通常9枚はずれ券である。単価がそんなに変わらないならライブドア株で運試しをする方が勝機が高いような気がする。株投機の利得は宝くじの1等ほどの派手さはないが、4等相当の利得はかなりの確率で狙える。競馬や競艇よりも確率が高い。
 夢を買いたい人や悪運を使い切りたい人は宝くじがいいだろう。ちょっとした運試しならプチ株の方が向いている。最低購入単位を分割するミニ株ではなく、最低購入単位が元々小さい株を狙うのだ。
 宝くじの払込金は道路や橋や学校の体育館となり、箱物行政で作られた設備を利用することで自分の出資が還元されるが、あまり使う機会はないかもしれない。株はどこかの投資家や投機家のところに還流し、ずっと続けていればいつか自分に利得として返ってくる(かもしれない)。
 2005年3月14日は、東京地裁の仮処分が出てからはじめて市場が開く日。指し値で入れようとして間違って「成り行き」を選択。
 9時に市場が開いた後、特別気配のままじりじり383円まで上がって10時前に値段が付いた。成り行きだから、ここで注文成立。
 このあとの下がり方はすさまじく、結局終値は350円。たぶん、デイトレーダー個人投資家が血眼になった1時間であったろう。
 これでも100株なら損失は宝くじ並みである。「運が悪かった」と宝くじ並みのがっかりすればすむ。投機とはいえ、生活を脅かすことはない。
 ライブドアの単位株引き下げは

プチ投機家には大変ありがたい。

*1:ただしあまり購入量が小さいと最低手数料が決まっている証券会社の場合は単価を押し上げることがあるので注意

*2:2005年3月現在、手数料別