予想では儲けられない

2016年6月のイギリス国民投票。開票速報が伝えられ始めた時点では残留優勢としてポンド高が進んでいた。やがて離脱優勢が伝わりドルや円が高騰したのだが、投票開始前にFXで離脱予想をしていた人はポンド高が進んだ状況でロストカットが発生してしまい、結局のところ儲けることができなかったはずだ。開票が始まったときに「あ、やっぱり残留だ」と円安一方向と勘違いしてしまった人は、大打撃だった。開票が始まって「やっぱり残留でした」という雰囲気の中、それでも離脱に違いないと逆張りをした人だけが1ドル99円割れ直前まで迫る円高の恩恵を得られたことになるが、あの状況で平常心を持って外貨取引できるのは素人ではない。
7月8日のアメリカ雇用統計発表もしかり。思惑先行で1ドル100円割れまで進んだ後、1円以上円安が進み、終わってみたら統計発表前の水準に戻っている。
大きなイベントの前、そしてその最中に円高円安どちらにふれるのかを考えるのは無駄で、イベントが終わるまでにいったんポジションを解消するのが賢明である。