Windows 10のシステムバックアップ

初期のWindows 95のシステムバックアップは、3.5インチフロッピーディスク40枚のインストールディスクか、サードパーティ製のバックアップソフトで取得したフロッピーだった。デバイスドライバーやオプションアプリケーションが主のディスクもあったので40枚すべてを使うことはなかったが、OSがうまく動かなくなったら数時間かけてフロッピーを数十枚読み込ませる作業を覚悟しなければならなかった。
その後バックアップはZipまたはMO、CD-R、DVD-R、インストールディスクも「メディア」と呼ばれることが多くなりCD-ROM、DVDと進んだ。今やバックアップ・メディアはブルーレイも使えるようになった。さて、今時のスマートなシステムバックアップは何か。
Windows 8クリーンインストールしてすぐさま10にバージョンアップし、しばらくはユーザーファイルをほとんど入れずにほぼ放置していたPCがあった。ただ、One Driveなどは使っているので自分からは見えない場所にユーザーファイルが入っているだろうとは思われるが、システムバックアップを取るのに何が使えるのか確認してみた。
2015年10月現在、システムディスクの作成は未だにWindows 7の機能を継続利用することになっている。USBメモリーは使えないらしい。そもそも、システムまるごとバックアップを取るのではなく、Windows 10ネイティブのバックアップ機能はユーザーデータだけを取得するようになっていて、あまり重要視していないのかもしれない。ただしわたしの環境の場合、Windows 8から無償バージョンアップをしているため、クリーンインストールするとなるとWindows 8からになってしまうし、無償バージョンアップ期間が終わったら無償バージョンアップができるのかどうかも不明である。仕方がないのでバックアップを取ることにした。
わたしの環境の場合、取得に80GBが必要なことがわかった。 通常はNASを使用しているが、ネットワーク・バックアップというものが未だに信用できない。OS再導入の際にインストーラーが確実にネットワークドライブのパスにたどりつけるかどうかわからない。そこでディスクを持っておこうと思った。ネットワーク・バックアップのバックアップサイズは89.95GBとあるので、80GBというサイズが本当であれば若干少ないようだ。とはいえ、通常のディスクでは1枚に収まらない。「システム イメージの作成」機能が要求する1枚あたりの容量は1GB以上あれば*1よく、量販店でも2〜3枚しか店頭に陳列されていなかったりする100GBブルーレイ*2を用意する必要はないが、DVD 10枚はきつい。非常に高価ではあるが50GBのBD-Rを購入し、2枚に収録することにした。アウトレットで売られていた最大4倍速のものは5枚組で6倍速より1,000円程度安かったが、時間がかかるのは覚悟しなければならない。
50GBのディスクをフォーマットすると、Windowsが認識する容量は1枚当たり45.1GB。本来のOSインストールDVDの容量と比べれば1枚で十分余裕であるはずだが、80GBだと2枚でぎりぎりかもしれない。

実行中、バックアップの進行状態がよくわからない。進捗割合はブルーレイディスクの空き容量を見ながら推定するしかない。
修復ディスクはWindows 10オリジナルの物が作成されるが、CD-Rで十分だ。誤ってブルーレイディスクで作ってしまうととてももったいない。

リストア

修復ディスクで起動し、キーボードの選択をしたら修復ディスクを取り出して最後のDVDを入れる。今回の場合は2枚目のブルーレイを入れる。誤って最初のディスクを入れてしまうとリストアができない。Windowsの起動に成功する場合は勝手に再起動してWindowsサインイン画面を表示するところまで進めてしまう。1枚目に「最初に入れない」とか、2枚目に「最初に入れる」とか書いておくとよい。
わたしの環境では、リストアのウィザード画面がSystemフォントで表示されるが、表示サイズはデフォルトフォントの分しか確保されていなかったのでウィンドウから文字がはみ出してしまうが、勘で項目を選びリストアを開始。リストアが始まると2枚目に交換するときだけ操作が必要だが、最後のディスクが終わった後は勝手に再起動してWindowsサインイン画面を表示するところまで進めてしまう。前述の誤って最初に1枚目を入れた場合と同じ挙動だ。勝手に再起動するのが便利なのかどうかは微妙で、リストア内容を自己診断して再起動前に表示くれてもいいと思う。

*1:CD-Rは使用できない。CD-Rは写真の配布専用メディアになりつつある。PCに光学メディアドライブが搭載されなくなりつつあるが、家庭用ブルーレイレコーダーなどでCDが読めるのですぐにはなくならないだろう

*2:1枚あたりの値段が25GB×4枚、50GB×2枚よりも遥かに高い