リカバリーメディアを作る

デスクトップパソコンのリカバリーメディアを作成することにした。ところが、説明書がとても不親切である。
パソコンが壊れたときに、製品出荷状態まで記憶媒体を戻すためにメディアを作成することが推奨されている。ところが、何をどれだけ準備するのかはっきり書いていない。料理本なのに材料が書かれていないようなもので、作業の最初からつまずいてしまった。
パソコンに入っているソフトウェアは欠陥が見つかると、それを修正するためのプログラムが配布される。よって、だんだんディスクの使用量が増えていくものである。また、同じ機種でも発売時期によって出荷時の状態ですら異なる。よって、DVDを4枚と仮にしたところで、将来にわたって4枚でよいか、実は5枚目が必要となるかは誰にも分からない。だからメーカーはマニュアルに書こうとしない。
ただ、実際にはそんなに大きくは変わらないと思われる。近年は10GBよりは多く、20GBには届かないくらい*1と思われる。ブルーレイの25GBディスクがちょうど良いのではないかと思った。
ブルーレイの規格は100GB、50GB、25GBなど、いろいろあってわかりずらい。わたしの持っているメーカーパソコンでは、リカバリーメディア作成ソフトウェアを起動すると枚数を教えてくれる。

BD(25GB) 1枚

と表示された。
ところが、ブルーレイディスクを入れても「未対応です」と出てしまう。なぜかしばらくわからなかったが、よくよく説明書を読むと、BD-REは使えないことがわかった。ブルーレイディスクの規格は今後も増えるかもしれないので、説明書にBD-REはだめ、と書いてしまうと、それ以外はいいと錯覚させてしまうおそれがある。よって説明書には使用可能な規格だけが書いてあるが、BD-Rはよいのに、BD-REはだめなのである。

わかりにくい

普通の人は、

説明書を読む→ソフトウェアを起動する→メディアの種類と枚数を知る→買いに行く→もう一度ソフトウェアを起動して続きを実行

となる。本当は始める前に買い物は済ませておきたいのだが何とかならないものだろうか。
買うだけでもなかなか大変だ。店頭に行っても、似たようなディスクがたくさん並んでいるだけで、何も解説が付いていない。どうせ店員に聞いてもわからないはずだ。ブルーレイは規格制定の段階で、素人に普及させることを断念しているような気がする。単純に、BD-1, BD-2, BD-3...という規格名にすればいいのにと思う。
話を戻すと、25GBディスクにすればメディアの作成が1枚で済む。ディスクの表面に名前を書くのも1回で済む。ちなみに、最近はディスク表面に文字をかくための専用ペンが売られているので、それを使うと書きやすい。三菱鉛筆のmediaX (メディアックス)をわたしは使っている。
リカバリーメディアに書き込むデータが作成される時間だけでも結構かかるものである。ただ、データの作成を実行する操作は寝る前か出かける前にしておいて、数時間置いておけば待たなくてもよいので、計画的に作業を行おう。

お金で解決できることとできないこと

メディアを作るのが面倒であれば、メーカーに頼むと送ってもらえる。空のメディアとペンを買うだけよりはお金がかかるが、時間は節約できる。リカバリーメディアは、買うと使わず、持っていないと使う必要が出てくるものである。なかなか不思議だ。
パソコンを買うときに光学ドライブをつけなかった場合や、ブルーレイディスクにしなかった場合。外付けのドライブを買うか、誰かに借りる。なお、最近の機種はUSBメモリーをリカバリーメディア代わりにすることができる。その際は16GBでは少し足りないと思われる。32GBのメモリーはまだ安くないと思うが、仕方がない。
ここまで準備しても、自分で作ったファイルは救ってもらえない。パソコンの中にいくらコピーを作っておいても、パソコンのハードディスクまたはSSDのドライブが突然壊れたらおしまいである。壊れたドライブの復旧は数十万円までかかる可能性もあるが、それでも救える場合と救えない場合とがある。やはり

自分で作ったファイルは、パソコンの外にバックアップをとる

これが鉄則だ。

メーカーへ

ここまで全部、説明書に書いて下さい。↑↑↑

説明書は電子化されているのだから、紙の枚数や制限文字数を気にせず説明できるはずである。

復習

ディスクバックアップには、現在の状態をそのままバックアップする方法と、メーカーが出荷時に作成した、初期状態に戻すために必要な情報を取り出す方法の2つがあるが、ここでは初期状態に戻すための方法についてまとめる。

  1. リカバリーメディアを作成するソフトウェアを起動する。
  2. メディアの種類と枚数を確認する。手抜きせず、利用可能なメディアの種類をもれなく書き取る(スマートフォンで写真を撮ってもよい)
  3. 店に行って、メディアの規格を間違えないように選んで買う
  4. メディアを扱うドライブが外付けの場合は、ドライブを接続し、買ったばかりの空のディスクを挿入する。
  5. パソコンの前に戻って、再びリカバリーメディアを作成するソフトウェアを起動する。
  6. 画面の指示に従う。(メディアに手書きする文言まで指示してくれる場合もある)

*1:メーカーが出荷前に導入したソフトウェアも含むため、OSだけよりも大きい