足を引っ張る大臣

論功行賞で大臣にしてもらえたにもかかわらず、暴言やら金やらで麻生さんの足を引っ張る人が数人。あの大臣も時間の問題だろう。安倍さんも福田さんも麻生さんも身体検査に失敗した。
国の問題を解決するために任用された大臣が、自ら問題を抱える様子が相次いで報道されるのが目立つは何か理由があるはずだ。

  • 告げ口する人が増えたのだろうか。
  • マスコミの調査能力が高くなったのだろうか。
  • 野党の陰謀なのだろうか。
  • 第四権力が政治権力を恐れなくなったのだろうか。
  • 正義感あふれる人が増えたのだろうか。
  • 権力者が不正をもみ消せなくなったのだろうか。
  • 本当に不正が増えているのだろうか。

ヒントとなるのは、大臣に就任が決まるまでは全国的には全く報道されなかったということだ。失言についても、就任の喜びでつい口が滑ったのではなく、たぶん地元の講演などでは言っているに違いない。正義感からの告白というよりは、引きずり落としてやろうとするいやな力を感じる。
さらに、いろいろな疑問が沸き起こってくる。もし政権交代が起こったら、非自民内閣でも閣僚の不正が暴露されまくるのであろうか。不正を行う議員が与野党問わず万遍なく存在するという仮説がもし正しければ、たまには政権交代することで、どの党からも問題議員が淘汰される。懲罰委員会や議員自身の倫理観以上に、「組閣」こそが国会の浄化機能として位置づけられるのは寂しい。でももしそれが現実だとするならば、野党側に問題議員が蓄積すると、野党は政権の不正を真摯に追求しなくなるから、交互に政権を譲った方がいいという可能性もある。野党が、

我が党は不正で腐りきっているので、そろそろ政権交代を!

と街頭演説するのだ。
報道によれば、麻生さんは仲間を内閣に登用したのだと思っていたのだろうが、「私にはまずいことがあるので、待望の総理就任に水をさしたくない。私は辞退する」という人はいないのだろうか。それとも仲間内で辞退者が相次いだあげく、「俺ダ、俺ダ」という人だけが候補に残るからマスコミの餌食になるのだろうか。ぜひ、与党議員に解説してもらいたい。
仲間といっても、結局は自分を引き上げてもらうための仲間だ。一度、論功行賞が実ったら、あとはボスなんてどうでもいいということかもしれない。派閥を越えて4回も総裁選で麻生さんを担いだ鳩山総務大臣が今後どういう動きをするか見ていればわかるだろう。
しかし、たとえボスのことをどうでもいいと思ったとして、記者会見で自爆テロを働いてしまうと、自分の今後のキャリアにも影響するのでなぜ言ってしまうのか理解に苦しむ。
今のタイミングで、成田空港「ごね得」発言の類は、全く意図が掴めない。官房長官でさえ、金の問題が出ている。本人は、官邸からの就任要請に官房副長官の間違いだと思ったそうだが*1、裏方が良かった。一般論で言えば、仲間が自爆テロをしたということは、仲間だと思っていたのは実はスパイか潜入工作員だったということになるが、そういう理解をしておけばいいのか。
大政党にアドバイスをするとしたら、テレビ好きな人、テレビ局側が望む人ではなく、しゃべり下手でもいいから、多くの議員をテレビに出すべきだ。失言する人はここでふるいにかけることができる。
発足直後から問題大臣ばかりなら、麻生さんは選挙管理内閣として全大臣職兼務でよかった。