PASMOで東京メトロに乗る

併用不可

 PASMOになって不便になったのは、他の乗車券との併用が面倒になったことだ。ICカード2枚同時使用ができないことはテレビ・ニュースで取り上げられていたが、連絡改札*1以外では磁気券も併用できない。自動改札に対するパスネット同士の2枚挿入、定期券とパスネットとの同時挿入はできたのに、PASMOではできない。PASMO導入にあたり、PASMOに全部集約すれば1枚で何でもできる設計にしたが、すべての乗車券を集約できるわけではないのだから不便な人もいる*2
 非接触ICカード読みとり部と、磁気カード差し込み口は離れているから、自動改札では同時使用対応にすることは無理かもしれない*3。でも自動精算機では対応してくれてもいいではないか。実験してみたら

精算の必要はありません。

と機械に断言された。わたしは磁気定期券区間外でPASMOを使って入場し、定期券で出場したかった。このような場合、定期券単独で出場しようと多くの駅では入場記録がないことを理由に扉を閉められてしまうし、次回PASMOが使えないから、駅員による対応が必要となるそうだ。しかし、自動精算機は、操作中に後ろに並んでいる人が券を挿入することがないのだから、PASMOを入れて、次に定期券を入れたら精算してもらえるようにしたらいい。

特定運賃

 駅探乗り換え案内はPASMO対応を謳っている*4が、どこらへんが対応しているのだろうか。綾瀬-新宿を西日暮里経由で検索すると、東京メトロ線が190円で計算されている。千代田線だけ乗れば190円だが、西日暮里駅の連絡改札を通った場合は特定運賃で160円になる。Yahoo!路線情報は通しで350円と出るので正解である。
 綾瀬-西日暮里が160円だとすると、定期券の存在意義が少し危うくなる。月20日間、往復で乗車するとして、PASMOだと38,400円、東京メトロ区間の定期運賃は37,750円で差額は650円。少し休日が多い月はPASMOの方がいいかもしれない。

なぞの自動精算機処理

 以前の書き込み(http://d.hatena.ne.jp/o1y/20070201#1170347164)で、ルートの計算が困難ということを書いたが、「営業のご案内」によると、東京地下鉄の定期券区間を含まないICカードで、都営線に乗り換える場合は、東京メトロ側で自動計算せずに、自動精算機で経路確認をさせるという。パスネットでは精算が不要な場合にこのような取り扱いはなかったのになぜさせるのだろうか。一番安いルートで計算してくれればいいではないか。
 自動精算機を経由しなかったらどのルートで計算されるのだろうか。それとも扉が閉まってしまうのだろうか。そこらへんは「営業のご案内」に書かれていない。

情報が足りない

 JR東日本も私鉄もガイドをWebに掲載しているが、全部のルールをきちんと乗せている会社がない。綾瀬-西日暮里の特例もWebにはない。東京メトロの「PASMOなるほどガイド*5」を見て、3線連絡定期券を購入できる区間が結構多いことを知った。でもこれは「営業のご案内」には書いていない。自社で決めているルールをなぜ1箇所に掲載できないのだろう。PASMOを使うときは駅の柱や掲示板をなめ回すように見て規則を確認しなければいけないのだろうか。定期券を買うときは定期券売り場の張り紙を読破しなければならないのだろうか。

便利にしてやったんだから、細かいことは気にするな

とでも言いたいのだろうか。どうも気にくわない。

*1:いったん駅改札外に出ないで他社線に乗り換えるための改札。青山一丁目、後楽園、門前仲町西船橋、西日暮里、市ヶ谷に設置

*2:たとえば、回数券はICカード化されない

*3:後ろの人が入れたきっぷが同時挿入とみなされてしまうおそれがある

*4:http://ekitan.com/pasmo/index.html

*5:http://www.tokyometro.jp/joshaken/pasmo/guide/index.html