PASMOオートチャージの設定金額変更

 3月30日の書き込み*1にあるとおり、券売機で特急券を買ったのだが、実は残高が足りなくて帰りの分まで買うには現金を必要とした。数百円程度の運賃を払う使い方がほとんどだった磁気イオカードパスネットとは異なり、Suica/PASMOは数千円単位の決済ができる場が広がっている。しかしオートチャージの初期設定は「2,000円以下になったら3,000円分チャージ」である。あまり残高が多いと盗難・紛失のときに心配な人もいるだろうから初期設定としては妥当だと思うが、1日の利用金額、あるいは1回の利用金額が多い人にとっては少ない。売店のジュースや新聞なら残高を気にすることもないが、片道1,000円を超える区間もある高速バスに乗るときは心配になる*2。東京に出かけるついでに、オートチャージの設定を変えてみることにした。
 JR東日本Suicaの場合は、駅のATM(View ALETTE)で設定が可能だが、PASMOも最近可能になったという。ただし、ほとんどの鉄道会社はそのやり方を周知しようとしない。例えばWebサイトを通じた報道発表では、パスモ協議会が用意した文面をそのまま使っただけなので、「3月15日から可能、詳細は後日発表」のまま、すでに4月を迎えてしまっている。個人ブログで、SuicaPASMOを紹介しているサイトがたくさんあるが、鉄道会社の発表を転記して「できるようになった」と書いているだけで、どうやったら手続きができるかどうかまで解説しているものはほとんどない。ブログの作成者たちが、本当に便利だと思っているかどうかは疑わしい。もし自分でやったなら手続き方法くらい書くだろう。
 とりあえず、PASMOを持って定期券売り場に行った。ところが、今日は入学式。式が終わって下校中と思わしき親子連れなどで、長蛇の行列ができてしまっている。そこで待つのはあきらめて、少し歩いて都営地下鉄の駅へ。わたしがオートチャージ・サービスを申し込んだ会社ではない。実は、PASMO協議会に加盟している会社/局の駅ならば実はどこでも手続きが可能である*3
 窓口で「設定金額を変えたいのですが」と言うと「変えるのですか?」と質問された。そりゃ、変えたいからわざわざ隣駅から来たのでしょうに。「うわっ、レアケースが来た。どうしよう」と心の中で思っているにちがいない。係の人は、いったん席を立って、事務室の奥の方から紙を持ってきた。それはコピー機で作ってカッターで適度な大きさに切りそろえたと思われる、手作り感あふれる申込書であった。申込日、名前、PASMOカードのIDと、「○円以下になったら、○円分チャージしたいか」の記入欄がある。
 申込書を書いて渡すと、今度は機械の操作に戸惑っている。奥に座っていたベテランの職員がそばまで来て操作を指導する。公的個人認証の証明書を取得するときに、役所の窓口で見た光景を思い出した。
 設定変更の処理は、PASMO定期券を発行する窓口端末でできるようだ。東京都交通局の場合、申込書を書く手間があったが、すぐに終わった。処理結果の明細書はくれなかったが、すぐに自動改札で試してみたら新しい設定金額でチャージできた。

*1:http://d.hatena.ne.jp/o1y/20080330#1206889064

*2:バスではオートチャージができない

*3:PASMOのカードは対応しているが、駅側で設備が用意されていなかったら手続きできない