新聞の読み方

 日経のテレビ・コマーシャル。

面接官: では、普段は主にどのページをお読みになられていますか?
就職活動中の学生: はい。1面から総合面、企業面という順番で読んでいます。御社の新製品・・・

新聞は、やはり1面から読む物だのだろうか。
 特に経済紙の類はおもしろいから読むということはあまりなくて、社会でどんなことが起こっているのかを一通り見たくて読むのが普通だろう。
 駅売りが中心の夕刊紙やスポーツ新聞は1面から読む。興味を引くことを狙って置かれた記事があるからだ。でも

一般紙や経済紙は1面から読まない。

昔、新聞で「最近の若者は新聞の読む順番を知らない」という趣旨のコラムを読んだことがある。そのコラムには横書き文化の影響と書いてあったが、それが本当なら雑誌だって後ろから読むことになってしまう。横書きもあるが、今でも雑誌の多くは縦書きである。
 1面がおもしろければ読むかもしれない。1面から読むのがお作法だと言いたいのなら1面から読んでおもしろいようにしてほしいものだが、別にその必要はないだろう。新聞は

どこから読んでもよいようになっている。読者の自由だ

むしろ、かたい新聞は興味本位だけの記事を1面になんか置いてほしくない。今のままでよい。
 後ろから読むのは他にも理由がある。やはり1面に書いてあったことはなるべく長く覚えていたい。前述のコマーシャルでも学生は1面のM&Aの記事を面接官に語っていた。1面は社会人の会話のたしなみである。だから

1面は後から読むのがいいと考えている。

 最近の日刊紙は、1面に主な記事の一覧が出ているので、もし時間がまだあればそれを読んで読み飛ばしがないかどうかの確認を行う。気になればその面に戻って読む。それで読み終える。
 いろいろ書いたが、最大の理由は単純なことだ。わたしは左手の方が紙をめくりやすいので、新聞のように紙が大きくてめくりにくい読み物は社会面の方から読んだ方が読みやすい。自分の読み方を正当化したかっただけだと気づいたところで、この話はおわり。