再びカーナビ

 結局、ハードディスクのバージョンアップ・サービスに申し込んだ。早くディスクが帰ってこないかな。地図はなるべく新しくなっているといいのだが。2万円以上かけるのだから、期待を裏切らないでほしい。
 カーナビは通信機能、VICS、過去の渋滞情報の取り込みなど、どんどん進化している。やがて、予定到着時刻を誤差1分以内で予測するような機種も現れるのだろうか。

今日は月曜日だし、この先、あそこら辺が混み出すから25分余計にかかるけど、
あんたは飛ばすし抜け道使うから12分はがんばれるかな、
うーん、いやいや、これから雨が激しくなるからもう3分追加・・・

ここまで言ってくれたらすごい。
 しかし、所詮カーナビが持つ情報は過去の情報。1分前の渋滞情報を入手して渋滞のないことを確認したところで、自車の100m先で事故が発生したのに逃げ道がない、のようなケースを想定すれば結局、カーナビがあっても渋滞に巻き込まれるときは仕方がないのである。過去の情報を使っている限り、予測に完璧はないし、完璧がないということは各メーカーの工夫の余地も未だ大きいということだ。高性能カーナビはこれからが楽しみな製品である。
 渋滞の現象は、ある地点で車が滞留しているかどうかを機械的に把握される。わたしの家の近所には、いつもVICSが渋滞を検知しているにもかかわらず、実際は渋滞していない区間がある。疑惑の渋滞区間はカーナビの地図上で300mから1kmくらい。
 実際に行ってみると、そこには信号待ちがあるだけなのである。青になったときに全然動かないということがない。渋滞と見えなくもないけれど、通ってみて渋滞と感じたことはない。人間が観測すればわかることだが、機械だとうまくいかないようである。3km先には、3回青になるのを待たないと交差点に入れない場所があるので、むしろそちらを渋滞に認定してほしいが、検知装置がないのかそちらはいつも順調表示。わたしに学習効果がなくてたまに入ってしまう。
 疑惑の区間は300mから1kmくらいと書いたが、実は1km程度の区間の中にVICSを欺く信号機がある。信号がある交差点は変則4差路なので、幹線に接続している2本の道を別々に青にしなければならない。その結果、幹線が青になっている時間が前後にある十字路交差点の信号のよりも短い。すると、信号が赤の間に、信号よりも前の道に滞留していた車がはけてしまう。1kmを3分割すると、「渋滞-渋滞-渋滞」となっている時間帯と「渋滞-順調-渋滞」となっている時間帯とがある。前者が1kmで、後者が300mになる。
 カーナビの案内が不適切で大渋滞に巻き込まれたり、カーナビにうその渋滞情報をつかまされたりすると「計測間隔を短くして、最新の情報を提供してくれればいいのに」と思うが、計測間隔を短くすることが果たして正確なのだろうか。前段の例では、しょっちゅう、300m→1km→300m→1kmと変わるのである*1。まだまだ機械は断続渋滞の判断*2が弱いように感じる。正確には、「混雑しているが、渋滞は0m」なのだ。ちなみに、現在のカーナビの実力では、300mか1kmかのどちらかの状態を取り込めるだけである。
 信号の作り方が悪いのだろうか。検知装置の置き方が悪いのだろうか。原因はいろいろ考えられる。
 夜の客待ちタクシーが長蛇の列を成しているのを検知して渋滞表示させているのを見かけることがある。4車線の大通りだと、残りの2〜3車線はがらがらである。これも「疑惑の渋滞」の亜種である。
 「混雑しているが、渋滞は0m」と計測できるシステムを導入できれば、カーナビは過去の情報に惑わされなったと言えるようになるだろう。それまで何年かかるだろうか。

国土交通省が、車が滞留しないような立体交差で国土を埋め尽くす方が先なのかな?

ただし、不採算高規格道路*3はこれ以上増やさないでほしい。今後の道路行政は渋滞解消に予算を重点投入すべきである。

*1:ここでは計測時間の間隔を取り上げたが、計測地点の間隔を短くすると、250m→850m→350m→950mのように、数字が細かくなるのだろうか・・・よくわからない

*2:都市高速の通過時間表示に例えれば、渋滞中にふと見上げたところにあった電光掲示板が「渋滞5分」と出したり「渋滞20分」と出したり優柔不断を繰り返すのである。現実にそれに近い表示を見たことがあるが、そのまま我慢して下りないでいると、実際には断続渋滞で40分かかったりするのだが

*3:車より熊の方がよく通る高速道路など