ポイントカード

膨らんだ財布を整理すると使わないポイントカードがたくさん入っている。出かける前に財布の中身を整理した後で「ポイントカードはお持ちですか」と言われると、とても損した気分になる。
日用品のポイントカードでは数銭から数十円。ところがめったに行かない洋品店のポイントカードは1回で数百円とか多いと数千円。めったに行かないから財布残存候補にはならなくて、行くときには忘れてしまう。
おサイフケータイはいくらでもポイントカードを入れることができる。実際にはデータ量の限界があるのだろうが限界に達して困っているという話は聞かない。できれば会員証もポイントカードも、クリーニングの預かり証もすべておサイフケータイに入れてほしいのだが、なかなか普及しない。有名なところではマツモトキヨシくらいである。マツモトキヨシでもEdyをタッチし同時にポイントをためている人はあまり見かけない。
普及しない理由は、おサイフケータイを積極的に使いこなす層が増えないからである。

また、唯一ポイントカードでは成功しているといえる某社は、取扱いがでたらめである。某社はAさんが誰であるかという情報は他社に渡していないが、Aさんがどの店で何を買ったか、どこで何をしたかの情報はAさんだとばれないように送っているので問題ないという独自の解釈をしている。確かに個人情報保護法には反していないかもしれないが、利用者はそれを望んでいない。この不思議な解釈のおかげで電子ポイントカードにはプライバシーがないという先入観が広まってしまっているのではないか。
この某社は、購買履歴データベースを他社に提供し共同利用することでビジネスにしようとしたのである。ところが、情報管理者として儲けることだけが先行して、客にとってありがたくないことまでしてしまっている。
店にとってネットを使った会員勧誘はどれも手間とお金がかかる。せっかく手間とお金をかけるなら客に便利な電子ポイントカードを採用してもらいたいとわたしは思うのだが、客にも店にも不慣れなので安易なメール登録システムを選んでしまう。客はいつまでもいらないダイレクトメールを受け取ることになり、メールを消去したりフィルタリングするのが手間である。