LED電球 続き

E17と呼ばれる小型の電球ソケット向けのLED電球も出てきた。電球型蛍光灯も小型化してきたので、電球の存在も危うくなってきた。
・・・と思ったのだが、大手メーカー製の17口金のLED電球は、量販店でどこも売れ切れ状態である。その隣に細々と知名度の低いメーカーの製品が並んでいるが、明るさが足りない。比較的光量が多いとされるPanasonic製でも380ルーメンだが、電球型蛍光灯ならその倍以上。省エネを求めるのであれば蛍光灯で十分である。電球やLEDほどでなくてもそんなに点灯まで待たされない。調光機能に対応する製品も出てきた。
問題は形状である。電球は丸くてどの方向にも一様の明るさが出る。しかし、LEDや蛍光灯は縦に長かったり付け根の部分が太かったりすることがあり、証明器具によっては合わないこともある。
天井から下に照らすダウンライトでも、電球を寝かせて装着する器具がある。上に回してねじ込むより横にして回す方が取り付けが楽だという発想なのだろう。ミニクリプトン電球なら全く問題ないが、まず、電球より長くなってしまうと長さ制限に引っかかってしまう可能性がある。そして、LED電球だと十分な明るさが得られない可能性がある。LED電球は光量が少ないのをごまかすために、一定方向にのみ光を集めた製品がある。この場合、横向きに挿してスイッチを入れると照明器具の傘ばかり照らして下の方向は明るくないことがある。
電球を蛍光灯やLED電球に交換しようと考えた場合、すでに実際に使っている電球だけでなく、照明器具の写真を撮ったり、寸法を測ったりするとよい。電球だったら何も問題なかったのに、決心してLEDなどに変えたら取り付けられないというようなことがあれば悲しい。何しろ電球に比べると蛍光灯は数倍、LEDは数十倍も高い。
26口金の製品は、スーパーマーケットのレジ脇にも置かれるなど拡販攻勢が強まっている。採用への問題は少なそうである。しかし、ミニクリプトン電球40W、60Wの置き換えはまだまだ難しい。ただし、例えば40W向けの照明器具に60W型の蛍光灯やLED電球を使えば、照明器具の規格内で明るさ向上が期待できる。挑戦する価値はある。
Webサイトで情報収集もする。ただし、Panasonicの場合、蛍光灯はとても詳しく掲載されている*1のに比べ、LEDはまだ一覧表がある程度*2。一覧表の表外をよく読むと「直下照度の場合」と書いてあるが、これは電球とは異なり、真下以外は表示よりも暗いということだ。真下の場合、斜め30度の場合、横の場合など、詳しくデータを公表すべきだと思う。まだJIS規格もまとまってないようなのでメーカー間の比較も難しいかもしれない。
またLEDは意外と発熱もするという。密閉型の照明器具には使えない。
電力量と口金の大きさだけで買えたのに比べると、

あれこれ面倒だなあ

もっと説明を

こんなに考慮事項が多いのに、メーカーのWebサイトにはどこにも解説がない。わたしがすぐ気づくようなことくらい、売る側は知っているだろうに。店に行っても似たような箱がずらっと並んでいるだけで、どれがどれなのかさっぱりわからない。小さな箱の小さな説明書きを片っ端から読まされる身にもなってほしい。エバーレッズとパルックボールとパルックボールプレミアの差はどこにあって、さらに隣に置いてある東芝の製品とどう違うのか、さっぱりわからない。省電力・長寿命の解説はもう聞き飽きたので、電球から切り替える際の注意点を消費者に周知するとともに、器具が合わない場合には照明器具の交換を勧める店があってもいいと思うのだが、相変わらず電球と変わらない売り方をしている。電球は今更説明の必要がないが、薬剤師がいないと売れない大衆薬くらい、店頭で十分な説明があってもいいと思うが、レジで聞かれたのはただひとつ、

お宅様の照明器具には合っていますでしょうか

お客判断、自己責任ですか。
乾電池がマンガンからアルカリになり、もしくは充電池が脚光を浴びるようになったときはもう少し説明があったような気がする。
家から持ってきた電球と大きさを比較したいので、製品のパッケージに原寸大の製品写真を載せてほしい。箱の大きさと比べるのでは少し不安だ。かといって未会計の品を店頭で開けるのも気が引ける。

電球にはどれを買っても使えるという信頼感がある。電球という工業製品の安定性はすごいなと気づいた。