八ッ場ダム

政権交代で政策転換した結果、八ッ場ダム中止に反対という地元の声が報道されている。
八ッ場ダム推進派による巻き返しなのか、単なるマスコミの反対好きなのか、どういう動機で報道が行われているのかはわからないが、アンケート結果を大幅に改ざんすることは困難であろうから、政策転換に戸惑いがあることは事実だろう。
これまで「仕方がない」「もう規定路線だから」と消極的賛成だった人の声が注目された形だ。マスコミの報道は、どうしても積極的賛成と反対の人だけを取り上げる傾向にある。消極的賛成の人は、本当は反対だったり、おおっぴらに賛成と言いにくい環境にあったりすることから、なかなか表だった声になりにくい。意見は同じなのに、反対の立場になるだけで取り上げられるようになるのはおもしろい現象だなと思う。
富士山静岡空港北九州空港、そして成田空港についても建設中に政策転換したらどうなったのかなと思う。

予算がないのだから、マクロ的には組み替えは仕方がない。

予算の7割も消化済みというのは中止の理由にはならない。
長年の苦労が報われないとか、もう事業執行に向けて準備を進めてしまっているという点については、現地の苦労を思えば耐え難いものがあるが、日々の生活にも困っている人たちが別にいる中で、予算の優先順位を考えるのは避けられないことだと思う。
「金がないものはない」と、国はもう少し強く言った方がいいと思う。
一方、本当に必要なものまで凍結されている可能性がある。それは心配である。