守られないルール

 繁華街で路上禁煙が実施されている街が増えたが、全然守られていない。昼間はともかく、夜だと交番の前でも吸っている。こら警官、痴漢と同じで立派な条例違反だぞ。科料を取れ。
 ルールを守らない人も悪いけれども、誰も守らないルールを作って、誰も守らない状況を作っておく社会の方が気に入らない。そういう事態を放っておくと、やがては凶悪犯罪が横行しても「あきらめと無関心」が街を覆い尽くすことになる。
 電車の優先席付近は、ほぼ例外なく「携帯電話電源切」が決まりとなっているが、老若男女、優先席に座っている者の半分は携帯電話をいじっている。優先席で携帯電話が原因で救急車を呼んだ人がいるのだろうか。少なくても報道では見聞きしたことがない。今のペースメーカーは携帯電話で異常を来したりしないのだからそんなルールはやめてしまえばいいと思うのだが。
 数十年ぶりに各地で復活した女性専用車両は意外と守られている。多数の女性の前に肩身が狭いからだろうか。
 自転車の無灯火。ルール違反というか、危ない。先日、自動車を運転中に怪しい影が見えたのでやむを得なく路上でヘッドライトを上向きにしたら相手は怒っている。見えないのだから照らすしかないではないか。大人ならほとんど自動車運転免許を持っている時代なのに、教習所や警察で何を学んできたのか。ルールを破るならせめて自覚くらいしたらどうだ。怒りたいのはこっちだ。危ないじゃないか。こんな怖いことをする人の気が知れないが、都会で無灯火の自転車を見ない夜はほとんどない。
 タクシーに乗ったら駐車中のダンプカーを先頭に500mの渋滞。信号1回分、4分のロスである。運転手は「なんで警察は大きい車は取り締まらないのか」とぼやいていた。渋滞のボトルネックになっているところは運転手の言う通り、レッカー移動してほしい。でも、レッカーしなくても駐車違反は摘発できる。トラック協会に比べるとタクシーの業界は与党への献金が少ないのではないかなというようなことを考えていた。
 わたしはそのかわりに「これから冬になると、アイドリング防止条例違反も何とかしてほしいですよね」と言った。「公園の横とか、誰も注意しないと思って堂々と占拠しているもんね。(排気ガスが)臭いよね」とも言った。すると「わたしはちゃんとエンジンを止めていますよ。夏なんかは木陰の下を選んで弁当を食べています。」と言う。そうか、タクシーの客待ちのことと思ったのか。それも少し迷惑だけれど、頭には来ない。でもできれば、トラックやタクシーなどの営業車は、アイドリング防止用のバッテリーを積むようにしたらいいのではないと思うがどうだろう。