4k液晶

4k液晶はテレビよりも情報機器のディスプレイにしてほしい。
昔、ブラウン管のワープロ、パソコンディスプレイを机の天面より下に埋めるタイプのパソコンラックがあった。奥に行くほど沈むように斜めに固定された板にディスプレイを設置する。画面が視線の下になるようにする。文筆家は机に視線を向けてペンを握っていたが、ワープロやパソコンは視線を正面や斜め上にすることを強制させる。大型*1ディスプレイを埋めることでペンと同じ視線での執筆作業を実現したものだが、もともと奥行きのあるディスプレイを斜めに埋めるとますます奥行きが必要になるので狭い部屋には置けなかった。わたしはその実物を見て「ディスプレイが大きくなって、机全体がディスプレイになればいいのにな」と思ったものだが、ようやく技術が揃いつつある。
ひとつはパソコンOSのタッチパネル対応。OSが対応することで画面を机の天面に対して平行にスライドできるデスクトップPCも登場した。タブレットは同じことができるし薄いから机の上に置くには有利だが、画面の大きさは据え置きディスプレイに劣り、机全体には程遠い。
Lenovoは、IdeaCentre Horizon Table PCを発表。27インチあり、39インチのプロトタイプもあるという。だんだんわたしのイメージに近くなってきた。
大画面を生かし、さらなる大画面化を目指すには、超大型画面に耐える高解像度ディスプレイが必要となる。4k液晶は情報機器に採用してもらいたい。Panasonicが20型4kタブレットを公開した。オフィスワークへの活用に向けた商品化に期待したいものだ。OSはWindowsを採用しているようだが、PCのOSやソフトウェアは高解像度になると動作が怪しくなる印象を持っている。GPUはどんどん高性能化しているはずだから、4kでも静音かつきびきび動いてほしいものだ。大型ディスプレイでモバイルは難しそうだから、当初は省電力は多少優先度を下げてもいい。タッチパネル対応は、今後のOSの流れを考えると標準仕様として必要だ。
課題は価格だが、それ以外にもある。机全体をタッチパネルにしてしまうと指以外は乗せられない。普通の机には紙やひじやキーボードを置くが、これらのスペースを設けると画面を狭くしなければならない。前述のパソコンラックも幅広い奥行きの手前半分近くはキーボード置き場であり、ペンを握って文字を書く位置に比べると、画面上の文字は必要以上に遠くにあるなと思った記憶がある。指やタッチペンで操作したいときには反応し、コップや腕やタッチペンやタッチペン以外の文具を置いたときには反応しない技術を開発してほしい。机でなくても、現在情報機器に搭載されているタッチパネルは人間の意思に反した反応をし過ぎる。ほとんどノートPCのキーボード手前にフラットパネルがついているが、誰も喜んで使っていないし、機能を無効化してマウスを接続している人が少なくない。タッチデバイス全体的に、もう少し人の思い通りに動作してほしい。
おまけに言うと、たくさん使うとキーボードより手が疲れるので、キーボードのようにやわらかいタッチを期待したいが、これは当面難しいだろうか。

*1:当時の大型であり、17インチか19インチ程度