急に外出先でも使えるようなPCが必要になった。が、これ以上WindowsやLinuxの機械を増やすのも億劫だとも思った。
Androidデバイスにキーボードを付けてみた
用途は簡単なインターネット利用と文書作成。Androidのスマートフォンを買ったばかりであり、Bluetoothのキーボードを買ってつなげてみた。しかし、いろいろな意味で実用的ではなかった。
- キーボードの一部のキーの刻印と入力が一致していない。それを解決するため、キーボード・レイアウトを認識させることもできるが完全ではなさそう。
- 動作が鈍い。
- 充電対象が2つになる。
- 記号を選択入力するにはソフトウェアキーボードを使いたいが、文字入力時には邪魔になる。
- ペアリングが面倒である。*1
- キーボードを使わないときは節電のために手動でBluetoohを無効にするのが面倒である。
- キーボードを使っているときも少し考え事をしているだけでキーボードの節電が効いてしまうことがある。
少し古いキーボードを買ったからかもしれないが、Android対応を謳ってはいけないレベルである。ペアリングできたら合格ということでなく、実用性がなければキーボードとは呼べない。
従来OSへの不満
さて、そもそもキーボードを買う前に考えた、WindowsやLinuxに対する負の感情はどこから来るのか考えてみた。
OS単体は相当洗練されてきているが、様々な付属ソフトが付くことでかなり重たくなっている。OSが起動すると、様々なソフトが自分の更新がないかをネットに問い合わせを行ったり、内部のディスクをスキャンしはじめる。現在使っているメーカー製のデスクトップPCは、タスクマネージャーでは表示されないプロセスがディスク使用率を100%にしてしまう。表示されないから止めることもできない。電源を投入してからサインインの画面が出るまでが早くても、認証をしてから実際に文字が打てるようになるまではしばらく触らずに待たなければならない。
OSベンダーは毎回電源を切るのではなく、スリープにすることで、起動時の処理を毎回行わないようにすることを奨励するが、すると付属ソフトのベンダーはスリープ解除時にも起動時と同じような処理を行うよう設計するようになった。
外出先ではスリープとスリープ解除を繰り返すので、毎回のようにディスクの読み書きを行い、ネットへのアクセスを繰り返す。本来使いたい作業以外への電力消費も激しい。何のために充電しているのかわからないし、使用可能時間も短くなる。
Macはうまくやっているように見えるが、Macの値段は安くない。
高い性能のCPUを搭載していても、電源アダプターがつながっていないときは節電のために処理性能を落としてしまう。
Windows Updateも面倒くさい。ディスク使用率が高まる原因のひとつでもあるし、毎月第2水曜日はシャットダウンの時間もとても長くなるので要注意だ。電源を切らないでくださいと怒られてしまう。
Chromebookは今のところ良い
Googleが提供しているChromebookは上記の不満をすべて解決してくれる。自分の好きなソフトを入れられないという悩みがあったが、Androidのアプリを動かせるようになった。一部のアプリは異常終了してしまうなど、不具合もあるが、アプリは多彩なので他のアプリで代替が可能だろう。LinuxやWindowsストアよりはむしろ開発者が豊富である。
電源を入れたらすぐ起動するところがとてもよい。余計なプロセスが動いていないからすぐに文字入力が開始できる。
細かいことだが、画面上のポインターをとても大きくすることができる。Windowsの特大はWindows 3.1あたりから仕様が変わっていない。大画面時代においてはやや小さい。
Acer Chromebook R11を選んでみた
ただし、機種の選択肢がとても限られる。以前は提供元のGoogleがハードウェアも企画していたが撤退してしまった。今後がやや心配である。
並行輸入品が良いというブログ記事も読んだが、初期不良を考慮すると近くの店で買える機種がよい。何より急いでいたのですぐに手に入れたかった。
LenovoやHPも今は消極的で、ASUSとAcerが有名のようだが、Acerにしてみた。
R11は
- 11.6インチ
- 持ち運びにもちょうどよい。
- 画面サイズが特殊ではなく、汎用の画面保護シールが使える。
- 他社よりもキーボード配列に余裕がある。
- 変形しているキーが少ない。
- 日本語配列キーボード。
- 日本語配列ではない機種も少なくない。これは鍵括弧のキーがどれか迷わない。
- キータッチも問題ない。
- ファンレス。
- 最近、パソコンのファンがうるさいと思うことがあるが、これは関係ない。
- メモリー4GB、ストレージ32GB。
- Android利用には不可欠とされる。
- タッチパネル。Androidアプリ利用には必須。
- ヒンジが360度近くまで動く。好きな場所で止められる。
- タブレットにもなる。
- 画面は180度以上動かすと自動回転する。回転はスムーズ。
- ソファに座っているときは膝乗せで180度ポジションが個人的にはお気に入り。
- USB端子がついていて、テザリングするスマートフォンの充電も可能。
- 追加のウィルス対策ソフトは不要。
- 画面を閉じると省電力。
- 日本語変換も悪くない。
- それでいて、ATOKのように重くない。
考慮点もいろいろ
世の中、完璧な商品はなかなかない。
まずはChromebookの仕様として、
- ファンクションがない。
- 全角変換はF6、半角変換はF7を押してしまいそうになるが、キーボード上部にファンクションキーがない。
- ただ、最近はパソコンにもファンクションキーがない。
- 幸いなことに全角半角変換はタブキーを押せばストレスなくできる。
- 2本指でブラウザ等をスクロールするときの方向が逆。
- Macでは、下から上になぞると下にスクロールするが、R11は上にスクロールする。
- 設定により、切替可能。
次にR11として、
- 充電アダプターの予備があまり売られていない。
- 微妙に重い
- プリンターに直接つなげられない。
国産メーカーにも作ってほしい
文字編集マシンと言えば、かつてのNECモバイルギアや、ソフトバンク孫社長が企画したインターネットマシンが良かった。今だとポメラだろうか。しかしほとんどはWindowsである。
Windowsはデバイス向けの価格はとても安く、アプリケーションや周辺機器、書籍などでもサポートも充実しているので最強だとは思うが、決められた用途にだけ使うには機能が多すぎる。
自らOSを企画するのは大変だろうが、Googleが用意してくれているので作ってもらいたいものだ。
最後に
機能もデータもGoogleに預けてしまうことになるが、大丈夫かな。
*1:ただし、ワイヤレス・ヘッドホンとのペアリングに比べれば遥かに楽だった