年齢制限禁止

 2007年1月17日のasahi.comによれば、求人の年齢制限禁止が検討されているという。
 肉体労働や小売店の店員は、年配バイトばかりである*1。地方で道路工事を見かけたら、誘導員はほとんど年配の方である。80歳でも100歳でも間違って応募してきて「この人、体力的に大丈夫かな」と思わせるような状況になるのであれば問題だが、本人もわかって応募してくることだろう。それよりは、事務職や派遣社員が検討の焦点になってくるだろう。
 28歳の係長にアシスタントを付けようとしたら、20歳の人が来るか、50歳の人が来るかわからない。これは使用者側にとってある意味、賭けである。
 しかし、使用者側はそんなことに動じてはいけない。何歳の人が来ようが平等に接しなければならない。おじいさんにも物を持ってもらうし、おばあさんもあごでこき使ってよい。だって、法律が制限を禁止しているのだから。逆に、労働者側は何を言われても黙ってやらなければならない。
 昔の道徳観では年上は敬わなければならないが、そういう固定観念は葬らなければならない。
 あるいは、求人の際に、もっと細かく情報提供されるようになるかもしれない。「明るく活発な雰囲気のオフィスです♪」ではなく、「20代後半の女性社員(総合職)の日常事務作業のサポートをしていただきます。職場内の庶務業務も一部担ってしていただきます。」と実際の仕事がわかるように書くと勘違いして入ってくる人を防ぐことができる。不動産物件広告のような日本語トリック能力が求められるかも知れない。公園の鳥の糞害がひどい場合は「自然がすぐそばにある物件」、隣のコンビニが若者のたまり場になっていて夜うるさい場合は「いつでもすぐに買い物ができる物件」。年齢を制限しないでも、わかる人が聞けば期待されている人材がわかるような求人が行われることであろう。
 実際のところは罰則がないようなので実態には影響がないと思われるが、長期的な雇用者感や労働者感には影響があるだろう。

*1:2006年12月の書き込み参照。http://d.hatena.ne.jp/o1y/20061208#1165537197