車輌点検のため

「ご注意ください*1」以降、交通障害の掲示がやたらと気になる。
 交通障害・・・コンピューターの業界では「障害」という言葉が「不具合」に置き換えられることが多いから、そのうち

交通不具合

と呼ばれるのかもしれない。
 現実に、車輌故障は「車輌点検」という置き換え用語がはやっている。列車が立ち往生すると、何でも点検とされるが、故障ならば故障だと発表してほしい。非常通報ボタンのいたずらと、自走不能な本格的な故障とでは、ダイヤが回復するまでの時間が異なる。
 いたずらで走行車輌のドアがこじ開けられても、計器の誤作動でもみんな点検だ*2。きっと、本部からの情報がコンピューターで直接流されるようになったのに合わせて、定型文を使うようになったのだろう。あまり細かく文例を作ると、当てはまらないアクシデントがあった場合に困るから、抽象的な、広範囲な言葉が採用される。
 鉄道会社は電車が来ない言い訳のために掲示をしているのだが、乗客は早く目的地に行きたい、駅や車内で待たされたくないと思って掲示を読んでいる。

掲示は乗客のためにあるべきだ。

*1:http://d.hatena.ne.jp/o1y/20060928#1159456656

*2:程度にもよるが、いずれも車輌を停車させて事実関係を確認するのが一般的だ