2倍強はひどいでしょう

 首都高速が打ち上げた対距離料金制の構想は悪くない。ただ、最大2倍強の値上げというのはひどすぎる。何しろ、100円の値上げでマスコミに「またか」とたたかれ「当分乗りません」といった街の声をニュースで流されるような会社だ。一気に千円以上あがったらどうなるだろう*1
 短距離利用者を優遇したければすればいいが、長距離利用者を冷遇してほしくない。短距離利用に適した路線は首都高速への移行が進むこともあるかもしれない。甲州街道(国道20号線)や京葉道路(国道14号線)、国道246号線(いずれも都内区間)は渋滞発生回数が減るかもしれない。ところが、長距離利用が多いと思われる中央環状線や高速湾岸線は逆に利用が減るかもしれない。これらの代替路線になる環七通りや湾岸道路(国道357号線)は再び慢性渋滞になる。
 短距離は下げて、長距離はそのままにしろ、なんて虫のいいことは言わないから、せいぜい3段階くらいにしてほしい。
 首都高速は、本当に2倍強にしようとは思っていないだろう。公開した資料のあちこちに「長距離利用者の負担軽減」と書いてある。きっと2倍強にしないかわりに、全体的に底上げするのが落としどころと思っているのではないか。中央環状線を掘ってお金がかかりすぎるから

値上げしたい

ということだ。政府に借金を返さないといけないしね。まあ、民営化したのだから仕方がない。

*1:普通車で千円なら、大型車は値上げ幅が二千円になりかねない