軽微な修正 つづき

以前、Google Play頻出語の「軽微な修正」について書いたが、今日Google Playを見たら、わたしのスマートフォンにおける更新対象の6アプリが全部「軽微な修正」で愕然とした。
Apple StoreGoogle Playは、「軽微な修正」をNGワードにしたらどうか。
勝手に代表にして申し訳ないが、ここでは別の書き込みで取り上げたmy 楽天モバイルアプリについて取り上げる。

my 楽天モバイルアプリ 2020年6月30日更新について

my 楽天モバイルアプリについては、トップ画面に「データ量」というデータ項目があって、パケットの使用量を表示するつもりのようだが、わたしの端末ではどんな使い方をしようとも0.0GBのまま推移していた。だが、最近になって0.0GB以外の日を観測するようになり、日ごとのグラフデータも表示されるようになった。明らかにWifi圏外で電源を入れているのに0.00GBの日もあるのだが、ずっと0だった以前に比べれば大きな機能追加か大きな機能改善のように思える。たまたまかもしれないが、それに関するリリースは読めなかった。だたそれについては証拠はなく、読み飛ばしがあったかもしれない。
そしてきょうの更新。以下、「更新の内容」欄を転記。

軽微な機能修正を行いました。
*一部のバージョンで不具合が発生しております。アップデートをお願いします。
*アプリが起動しない場合は、アンインストール後、再度インストールをお願いします。
*Rakuten UN-LIMITにご契約中のお客様向けのアプリです。

利用者にアップデートをお願いしなければならない不具合、アプリが起動しない不具合、いずれもわたしの基準では「軽微」ではない。

「軽微な」は不誠実

ここでいう「軽微な」とは、「言いたくありません」とか「言うのが恥ずかしいです」という意味の枕詞のようだ。さもなければこんな文書は書けない。
何のために、Google Playのアプリ紹介文の冒頭が更新履歴になっているのか、理解されていない。スピードが命の時代なので、不具合を完璧に取り去るよりは早くリリースしたいということはあると思う。厚生労働省接触確認アプリがβ版としてApple Storeに登場したことについて批判があるが、βテストを長々やるべきとも思えない。
その代わりとして、不具合がわかったら早めに正直に公表するということが必要だ。課金が発生するアプリならなおさらである。なんでもかんでも軽微と言っておけば許される問題ではない。もし重大な問題を起こした時に、過去行った軽微な修正が実は重大だとわかったら、そしてその事実が社内から漏洩したり社外から指摘されたらそのサービスは終わりだ。そう、客から金や個人情報を預かっておきながら、不具合を隠蔽したという烙印を押される。さらには今後も隠蔽するに違いないという偏見もついてくる。それでビジネスが続けられるのか。
「軽微な」を書くのだとしたら、絶対に重大な問題は起こさないという覚悟を持って望むべきだ。

マイクロサービスであれば許されるのか

アプリケーションがマイクロサービスで作られているので、最終的には大きな変更になるかもしれないが、日々の改善は軽微です、という開発もありうる。しかし、最終的に大きな変更になるのであれば、バージョンを上げるべきではないか。

それでも軽微と書きたい

「画面に関する」とか「性能に関する」とか「安定性に関する」とか、ちょっと修飾語をつけるだけでも印象が変わる。