家計簿サービスを利用する

家計簿をつけるためには、支出のたびに

  • 日付
  • 科目*1
  • 支出先
  • 金額
  • 摘要*2

の5要素を記帳までに把握することが必要で、覚えきれない場合はレシートを集めようとはするものの、レシートをくれなかったりなくしたりすると覚えきれずにいつか挫折するのが一般的だった。写真を撮ったり、外出先で簡単に入力できたりするソフトウェアはあるが、最終的には人間が文字入力しなければ有用な情報として活用するのは難しかった。
ところが、オンライン照会サイトと電子マネーの登場が記帳を手助けしてくれる。なるべくクレジットカードか電子マネーで支出するようにすれば、日付と金額はインターネットで入手できるようになった。ただし、複数の決済手段を持つ場合はひとつひとつのサイトにアクセスしなければならず、これまではかえって煩雑だった。
今ではこの悩みも解消している。金融機関のサイトに自動照会し、記帳を補助するサービスがある。そのサービスにIDとパスワードを渡してしまうのはかなり不安はあるものの、5要素をすべて覚えていなければならないのは現金払いの時だけとなった。わたしが持っている決済手段の半分くらいを網羅するサービスはこれまでもあったが、最近はほとんどを網羅するサービスが出現している。
銀行決済、クレジットカードと電子マネーについては、日付と金額は正確に記帳される。支出先については読んですぐわかる場合と、分からない場合がある。金融機関やマネー運営者のWebサイトに掲載され、それを取り込めるのはたいてい翌日くらいになる。支出先がわからないか、わかりにくい場合、例えば昨日支出した693円が何なのかは今の自分の脳ではなかなか思い出せない。まずは懸命に思い出す。思い出せない場合はレシートを探す。見つかれば思い出すが、そうでない場合は困る。電子マネーの場合は、例えばSuicaなどの鉄道系ICカードは「物販」としか教えてくれないため、非常に悩む。所有する電子マネータブレットNFCに読み込ませると、何月何日だけではなく、何時何分までわかるようになる*3のでそれを手がかりに忘れかけた自分の行動を思い出す。思い出した瞬間がとても快感である。
繰り返し定型的に記帳される明細は、自動的に科目分析を行ってくれる。例えば○○電力であれば、自動で光熱費と判断してくれる。なので記憶力テストの中心は現金や電子マネーの取引である。口座引き落としの日に記憶力テストの出題数が急に増えることはない。 総合スーパーやショッピングセンターで買い物をした場合に日用品なのか食料品なのか、はたまた衣服なのかの自動識別は難しく、手入力で補正する必要があるが、これもいいテストになる。
昨日の食事で食べた献立をなかなか思い出せないほどだったが、今では少し改善したような気がする。以上、家計簿サービスの意外な利用法である。

*1:食費、光熱費、など

*2:○○商店、○○電力、など

*3:時刻が記録されるのは物販と自販機のみ。改札機(鉄道運賃・オートチャージ)、車載機(バス・路面電車)、チャージは日付のみ